公務員の転職・退職

消防士を辞めたい人はかなり少ない?行政職公務員や民間と離職率を比較しました。

こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

今回は、消防士の離職率をテーマに書いていきます。

行政職の地方公務員や民間企業の離職率データを踏まえた比較などを行っていきます。

 

※公務員の職種ごと(行政職や警察官など)の離職率や転職事情をまとめた記事はこちらですのでこちらも興味があれば別途ご覧ください。




消防士の離職率はどれくらい?

まず、消防士の離職率を算出するために、消防士全体の人数と、希望退職者の人数を見ていきます。

消防士全体の人数と希望退職者数

地方公務員消防士の人数は全国で15万9195人です。(うち25歳未満は2万7654人

※総務省「平成28年4月1日地方公務員給与実態調査」より

 

うち普通退職者(=定年退職以外の希望退職者)の数は906人です。(うち25歳未満は311人

※総務省「平成28年度地方公務員の退職状況等調査」より

 

消防士全体の離職率は僅か0.57%

先ほどの数字に基づき、消防士全体の離職率を計算してみます。

 

906(普通退職者)/159,195(全体人数)=0.569%

参考:一般行政職地方公務員の離職率=0.769%

 

一般行政職地方公務員の離職率もかなり低いですが、それをさらに下回る離職率となっています。

 

25歳未満に絞ると離職率は約2倍と高くなる

次に、25歳未満に絞って離職率を算出してみます。(以下で民間企業の3年以内離職率と比較をするため)

 

311(普通退職者)/27,654(全体人数)=1.125%

参考:25歳未満の一般行政職地方公務員の離職率=0.912%

 

先ほど算出した消防士全体の離職率と比較すると約2倍です。

 

また、全体では行政職に比べて低い離職率でしたが、若年者に限ると行政職よりも高い離職率に逆転しています。

どの職種でも基本的には若い年齢層のほうが離職率が高くなる傾向にはありますが、その傾向が行政職と比べれば顕著だと言えるでしょう。

 

30歳未満が消防士の希望退職者の6割を占める

消防士の25歳未満の希望退職者数は311人(消防士の希望退職者全体の34%)、25〜30歳未満の希望退職者数は248人(同27%)です。

つまり、30歳未満までの層が希望退職者の6割を占めます。

(総務省「平成28年度地方公務員の退職状況等調査」より)

 

30歳を超えるとぐっと退職者数も減りますので、20代の頃さえ乗りきれば・・・という部分はあると思います。




民間の3年以内離職率と比べると圧倒的に低い

民間企業の3年以内離職率は高卒40%、大卒30%

厚労省が出している「新規学卒者の離職状況」によると、平成26〜28年の期間における民間企業の3年以内離職率は以下です。

  • 高卒者が40.8%(1年以内19.5%、1〜2年以内12%、2〜3年以内9.3%)
  • 大卒者が32.2%(1年以内12.3%、1〜2年以内10.6%、2〜3年以内9.4%) ※1000人以上の大企業の場合だと24.3%

 

消防士の3年以内離職率は約3%

既に算出した通り、消防士の25歳未満の離職率は1.125%でした。

消防士の3年以内離職率の公式データはないため、単純にこの数字を3倍して推計すると、消防士の3年以内離職率は約3.4%となります。

 

民間と比べると(しかも1000人以上の大企業と比べても)圧倒的に低い数字であると言っていいでしょう。

 

「離職率が低くて安定の消防士になりたい人」or「それでも消防士から民間に転職したい人」たちへ

離職率が低い消防士にぜひなりたい、転職したい!と思ったら

ここまで書いてきた通り、消防士は非常に低い離職率を誇ります。

そんな安定の消防士にぜひなりたいと思われる方向けに、公務員試験対策や公務員予備校についてまとめた記事はこちらです。

また、社会人から消防士を目指す方の場合、以下の記事は必読です。

 

離職率は低くても消防士から民間に転職したい!と思っている人へ

離職率が低いと書いてきましたが、それは別の業界に転職するのが難しいという思い込み(公務員は潰しが利かないという言葉もあったりします)が影響している部分も大きいと思います。

 

もし本気で消防士からの転職を考えている場合、公務員時代に比べて好条件(給与面も、時間のゆとりの面でも)の民間企業へ転職を成功させた元公務員たちにインタビューをした以下の記事を読んでみるのをオススメします。

 

内定までの流れや、彼らが使用したオススメの転職サイトなどについて解説しています。

 

おわりに

消防士の給与を細かく見ると、夜勤・休日勤務の手当額が多く、そうしたイレギュラーな仕事が多いことが読み取れます。(消防士の仕事の性質上当然ですね)

 

人によってはそうした点がなかなか合わないというところがあり、若い頃の離職率が比較的高くなっている(特に行政職と比べると顕著)のかなと思います。

 

一方で、消防士全体の離職率は0.57%と、(体力的にはずっと楽な)行政職と比べさらに低いわけなので、やりがいの高さも推察されますね。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

>>消防士の記事まとめ(給料、試験日程・内容など)はこちらです