書評

カフカの短編「掟の門前」に学ぶ生き方。行動しなきゃ死ぬ時後悔する。

こんにちは、シュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

今回は、フランツ・カフカの「掟の門前」という短編小説をテーマにして、生き方や仕事の進め方について考えていきたいと思います。

 

この小説は、行動しないことのリスクを教えてくれる素晴らしい作品です。

人生について悩んでいるとか、仕事でもう一歩先に進みたいという方にとって気づきの内容となれば幸いです。




カフカ「掟の門前」の概要

「掟の門前」は、朝起きたら巨大な毒虫に変わっていたという小説「変身」で有名なフランツ・カフカの短編です。

 

めちゃくちゃ短くて、内容も非常に簡単なお話なので誰でもすぐに読めます。

(スマホの青空文庫のアプリとかで読めるので興味があればぜひ)

 

概要は以下の通りです。

 

  • 一人の男がやってきて、掟の門の中へ入ろうとする。
  • 掟の門は一人の門番が守っており、男に、「今は入っていいと言えない」と言う。
  • 男が門の中を覗こうとすると、「あくまで俺は入っていいと言えないと言っただけだから、中に入ろうと挑戦してみるのは構わない、しかし俺は強いし、仮にこの門を突破したとしても、門はさらに続き、その度にずっと強い門番が現れる」と説明する。
  • 男は入っていいと言われるまで待つことにし、門の脇で何年も待ち続ける。その間に男は番人に何度も中に入れてくれるよう頼み、そのために贈り物をするなどして様々に手を尽くすが、その度に門番は、「今は入っていいと言えない」と言い続ける。
  • やがて男の命は尽きかけ、最後に門番に対して、なぜ自分以外の誰も門に入ろうとするものが現れなかったのだろうかと聞く。
  • この門はお前ひとりのために用意されたものだからだ、と門番は答え、門を閉める。

 

僕の解釈

非常に寓意性に富むお話で、解釈は色々できると思います。

(ちなみに小説なんて、自分でいいように解釈して、それが自分の人生にとってプラスに繋がればいいものです)

 

僕としては、リスクばかりを恐れて何も行動をしない(現状維持を図ろうとする)ことが最も大きなリスクであり、人生はそのまま緩やかに衰退していき、後悔のまま人生が終わるということを教えてくれるとても素晴らしい作品だと考えています。




行動しないと100%物事は進展しない

このブログの中で、公務員試験の面接対策として以下の記事を書いていますが、この記事に書いてあること(要は、面接の前に興味のある課にアポを取って話を聞きに行く)を実際にやれば、確実に面接の点数はアップします。

関連記事公務員試験の面接対策!大幅加点間違い無しの簡単にできる秘策とは?

 

しかし、おそらくこの記事を見て実際に行動する人というのは非常に少ないだろうことも予想しています。

 

実際に電話をしてアポを取り、下調べをして職員に会いに行くという行動には、「断られるかもしれない」「行って下手な対応をしたら変な奴だと思われるかもしれない」「場合によっては人事課に報告されるかもしれない」といった様々な心理的リスクが存在します。

そして何より面倒です。

 

しかし実際に行動をすれば、一次的な結果如何に関わらず、現実は間違いなくプラスの方向に進んでいきます。

 

上の記事の件で言えば、アポ取りが成功し、話を聞くことが出来ればベストです。

一方で、交渉が失敗し、断られるかもしれません。

ただ、その場合であれば以下のような策を打ち出すことができます。

  • めげずに別の課にアポを取る。
  • 知り合いを通じなんとか現役職員に話を聞くことはできないかと、親族や友人を当たってみる、もしくは大学の就職課にOBの存在などを尋ねてみる。
  • アポ無しで市役所の出先機関(僕なら暇そうなので(笑)ここを狙います)に直接行って、仕事の様子を見てみる、手の空いていそうな職員の方に話しかけてみる。

本気である本人にとっては、もっと良い策が色々思い浮かぶでしょう。

 

行動をすれば成功するか、失敗をしても行動を続ければいずれ成功します。

パナソニック創設者の松下幸之助も「成功とは成功するまでやり続けること」という言葉を残しています。

 

一方で、人生を今より良い方向に変化させたいと考えているにもかかわらず、待っていれば何か物事が好転するだろうとか、いい話が降ってこないだろうと思っていたとしても、残念ながら99.999・・・%何も変わりません。

 

そしてそのうち、トライしたらこんなリスクがあったに違いないとか、無理にトライするよりも今の現状で満足じゃないかと自分を説得し、緩やかに人生を終えていくことになります。

 

それで割り切って幸せな人生だったと豪語出来るのであれば、それは全然いいと思いますが、死を迎える瞬間にあの時挑戦しておけば良かったと後悔するようであればそれはとても悲しいこと(しかも取り返しがつかないこと)だと思います。




公務員の仕事の場合

公務員ブログですので、公務員という組織についても今回の話を当てはめてみたいと思います。

 

行政機構にはこの話と似たようなところがあって、何か新しいことをやる際に失敗するというリスクばかり恐れて、言い訳をして何もやらない(もしくはやらないほうがいいくらいの半端なことをやる)ことが多々あります。

 

また、既存にある無駄な事業ですら、潰そうとすることで様々な軋轢が生まれることを恐れて潰そうとしなかったりもします。

(軋轢を生むリスクのほうが、将来にわたり無駄なお金をたれ流すリスクよりも優先されるということです)

 

しかし、なんとなく現状維持でダラダラと続けていけば、100%衰退していきます。

ましてや、今後人口はもの凄い勢いで減少し、税収が減り続ける一方、高齢者の社会保障費は増え続けるわけですから、既存のままで仕事をやり続けた場合の負のインパクトというのはとんでもないレベル(緩やかに衰退するのではなく、急激に衰退する)だと言えるでしょう。

 

問題は、それに気づく時には今回の話のように1人の後悔では済まないということですが・・・。

 

ここは、ぜひ若手の方に変えて欲しいなと思います。

以下の記事なんかは一つの参考になるかもしれません。

関連記事【特別企画 公務員の仕事】現役の市役所職員の方と対談が実現しました!

 

おわりに

僕自身、特に公務員の仕事を辞めてからは、頭で考えるよりも行動に移すことを重要視しています。

 

そして、それは必ずと言っていいほど失敗を伴っていますが、同様に必ず成長(しかも公務員時代とは次元の違う成長)と成功も伴っています。

そのようにして、行動の絶対的な大切さを日々確信として積み上げています。

 

そんな僕からも、人生や仕事について悩んでいる方は何かしら行動をしてみることを強くオススメします。

 

行動をすれば、そのままスムーズに物事が進むかもしれませんし、色々と揉め事や失敗が起こるかもしれません。

仮に失敗が起こればそこから学びましょう。

そうすれば確実に成長しますから、結果的に物事はうまくいきます。

どちらにしても、行動しなければ前進はできないということです。

 

今回のカフカの話で言えば、

門の先には確かに強い門番がいるかもしれません。しかし、いないかもしれません。

それは行ってから考えればいいことであり、門の前でうだうだしていれば緩やかに衰退し(その分本当に強い門番と戦うといった困難は経験しないで済むかもしれませんが)、いずれ死が訪れます。

もちろん、門を進んでも死は訪れますので、あとはその時に後悔するかしないかという、ただそれだけの話です。

 

そして、僕なら絶対に後悔する自信があるので、行動します。

 

最後になりますが、

門番の「この門はお前一人のために用意された」というのは、つまり、その門をくぐろうと行動できるのはその人だけであり、また、何をすべきかという答えもその人自身が知っているということです。

 

ぜひ、自分が正しいと思う方向に向かって、一歩行動をしていただければと思います。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

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