こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!
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今回は、総務省の統計調査に基づき、地方公務員(一般行政職員)の年収を年齢別に算出しました。
また、都道府県・市町村間での差や、警察・教員などとの差、民間との差についても触れて行きます。
地方公務員の年齢別年収はいくらか?
地方公務員の全体平均年収は約645万
年齢別に触れる前に、全体の平均年収額は以下の通り。
全地方公共団体(一般行政職)平均年収
644万8,587円(うちボーナス156万2,823円)(年齢42.3歳)
つまり、42歳くらいでボーナス込み645万円くらいの年収になりますよーということですね。
【本題です】年齢別の年収算出
それでは本題です。
年齢別に年収を算出するとどうなるかを推計しました。
年齢区分 | 年収 | (内数)ボーナス |
18〜19 | 2,859,160円 | 758,572円 |
20〜23 | 3,526,039円 | 878,107円 |
24〜27 | 4,136,778円 | 979,686円 |
28〜31 | 4,711,412円 | 1,095,404円 |
32〜35 | 5,351,936円 | 1,240,064円 |
36〜39 | 6,033,725円 | 1,404,797円 |
40〜43 | 6,706,456円 | 1,572,424円 |
44〜47 | 7,219,160円 | 1,691,852円 |
48〜51 | 7,577,961円 | 1,777,173円 |
52〜55 | 7,817,737円 | 1,844,833円 |
56〜59 | 8,014,663円 | 1,898,803円 |
※1 ボーナスは2016年(平成28年)の人事院勧告に基づき4.3ヶ月で計算。=(給料+扶養手当+地域手当)×4.3
※2 扶養手当と地域手当が年代別で分からなかったので、一律27,490円(全体の平均値)を用いて計算しています。
安定はしているが、突出もしない
以上のとおり、40代中盤くらいから年収700万円を超えて、退職までその水準が続くというのは、高いレベルで安定していると言えます。
一方、1,000万を超えてくる方というのはせいぜい部長とか局長級です。
このクラスになれるのは本当に一握りですし、1,000万を超えると言ってもせいぜい1,200万とか1,300万くらいです。
関連:公務員で年収1000万を超えることは可能?ハードルはかなり高い!
安定はしているが、突出もしないと言っていいでしょう。
団体や職種ごとに差はあるの?
指定都市・特別区が高く、次いで都道府県・市、町村は低め
以上で算出したものは、あくまで全地方公共団体の平均値です。
都道府県、市、町村など、当然団体ごとに差があります。
まず、全体平均は42.3歳で約645万でしたが、これを団体ごとに算出すると、
都道府県は663万(43.2歳)
指定都市は698万(41.8歳)
市は632万(42歳)
町村は567万(41.6歳)
特別区は693万(41.8歳)
となります。
特別区・指定都市が高く、次いで都道府県・市、少し離れて町村ですね。
団体ごとの年齢別も同様の傾向にあると捉えて貰ってOKです。
警察、教員は高め
次に、ここまでは全て「一般行政職」で算出してきましたが、業種によってももちろん差があります。
一般行政職の全体平均は42.3歳で約645万でしたが、
これを主だった業種ごとに算出すると、
警察は708万(38.5歳)
高校教員は712万(44.8歳)
小・中教員は675万(43.1歳)
消防職は626万(38.3歳)
看護・保健職は580万(40.3歳)
福祉職(保育士など)は560万(40.1歳)
となります。
年齢も勘案すると、警察が高いですね。
国家公務員は?
以上はあくまで地方公務員の年収ですが、ここで国家公務員の年収にも触れます。
平成29年の人事院勧告によれば、国家公務員(行政職俸給表(一)=要は一般行政職と捉えてOK)の年収は、
675万9千円(43.6歳)
とのことです。
年齢を加味しても、地方公務員の一般行政職平均より若干高いですかね。
なお、官僚もこの平均の中に含まれてはいますが、官僚の場合43歳なら900万は超えています。
(モデルケースとしては、45歳で課長=年収1,300万程度のようです)
民間と比べるとどうなの?
そもそも公務員給与の算出方法とは?
ざっくり言うと、50人以上の事業所の給与やボーナスをリサーチして、そこと大体同じになるようにしていくというルールにより、毎年改定されます。
国家公務員の給与を算出する人事院が以上のルールで算出しており、地方もこれに準拠している感じです。
国なら全国の50人以上の事業所、A県なら、A県の中の50人以上の事業所をリサーチするということですね。
民間平均に比べると160万円高い
平成28年民間給与実態調査(国税庁)によれば、
民間給与(正規職員)は486.9万円
です。
つまり、地方公務員(一般行政職)平均である645万と比較すると、
約160万円の給与差があるということになります。
この差の大きな要因の一つは、公務員は50人以上の民間企業ベースに算出しているのに対し、民間給与実態調査は従業員数等1人以上の全事業所が対象となっているということがあります。
公務員の給与って妥当なの?
考え方次第です。
公務員を組織規模で考えれば、50人よりずっと多くの数がいるのだから、妥当もしくは少ないくらいではないか?という意見もあるでしょう。
いやいや全事業所の平均ベースでやるべきでしょ、そもそも、利益を上げてるわけじゃないんだし、この算出自体妥当なのかよ?という意見もあるでしょう。
僕自身が県庁職員として勤めていて思ったのは、ぶっちゃけ額の妥当性は辞めるまで全然分からなかったですね。
僕自身の労働時間は一般的な民間の方と比べても多かったほうだと思います。
(公務員は部署によっては結構忙しいです)
ただ、それで何か人の大きな役に立ったのか?と問われれば全然自信がなく、もちろん利益を上げているわけでもない。
そういうモヤモヤ感は常に抱えていました。
(特に内部管理的な部署が多かったので止むを得ないのかもしれませんが)
これはとても難しい問題のように思います。
まとめ
以上のとおり地方公務員の年収について調べてきました。
なんだかんだで高い位置で安定しているよなというのが個人的な感想です。
ちなみに以下関連記事で書いているのですが、経年で見ても大きく変わることはありません。
関連:地方公務員の年収平均はいくら?都道府県・市町村の過去5年の年収を算出!
一方、日本全体の人口が当分かなりのスピードで減り続け、経済規模も縮小していくことが見込まれる中で、民間給与がベースになっている地方公務員の給与についてもこの水準で安定が続くとは言えないでしょう。
とはいえ、もし民間が下がってもその民間の平均くらい貰えるとしたら、やっぱり安定はしていると言えるのかもしれませんが・・・。
自分たちの給料を維持・もしくは上げたければ、地元の民間平均を上げるために、ガンガン強力な海外企業を誘致したりするしかないと思います。
今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
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