公務員の勤務時間

公務員は残業なし?定時帰りは伝説、サービス残業は覚悟せよ

こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

さて、今回は地方公務員の残業について取り上げます。

 

公務員は残業が無く、定時帰りが出来るという神話(?)が、いまだに世間の一部で信じられているように思いますが、もちろんそんなわけはありません。

 

定時で帰れるような部署も0だとは言いませんが、そうでない部署の方が割合としては圧倒的に多いです。

 

しかも、残業はあるのに残業代はあまり出ないというブラックな面も持ち合わせていたりします。

 

ここでは、僕自身の県庁における実体験を踏まえながら、地方公務員の残業の実態について書いていきます

 

<公務員の残業に関する参考記事>

公務員の仕事って本当に楽なの?忙しい部署や平均帰宅時間は?

公務員の残業代はいくら?都道府県の残業代ランキングと実態を比較




ハードな例と暇な例

まずは強烈なところからいきましょう

まずは、僕自身がかなりの残業をした例からお話しします。

 

入庁2ヶ所目のところで、保健福祉関係部の予算担当(部の予算のコントロール及び財政課との折衝担当)をしていたのですが、特に最初の年は全く勝手が分からなかったこともあり(予算は色々とマニアックな部分が多い)、連日深夜3時〜4時帰宅とか朝帰りが続いた週がありました。

 

警備員が回ってきて、いつ帰るんすか?と毎日のように聞かれたのはいい思い出ですね。

 

また、1週間が丸々そんな感じではなくても、週に2〜3日は午前帰りというのはしょっちゅうありました

 

20時くらいに早帰りをし、敢えて人がいなくて静かな午前1時とか2時に出勤したりもしてました(笑)

 

あと、予算編成の時期に、財政課との議論を午前0時だか1時頃にやったりもしましたね。

0時超えの残業はたくさんありましたが、さすがにそういう時間に他課と白熱した議論をすることは無かったので強く記憶に残っています。

 

次に、僕がいた県庁の中で最も忙しい部署である財政課について言えば、11月頭の予算編成スタートから、予算発表の2月初旬まで休日がありません。

 

元旦と2日の2日間だけがお休みです。

 

しかもその間、早くても22時を超えてから帰るような感じですし、財政課長に担当者が予算を説明する、いわゆる「課長査定」の直前は、人によっては徹夜に近いような状態が続きます。

 

他の県や市町村の財政課の人とも話をしたところ、自治体の予算編成のやり方次第では早く帰れるところもあるようでしたが、僕のいた県と同じようなやり方を取っているところのほうが主流派のようでした。

 

また、話は変わって国家公務員についてですが、霞が関が不夜城であるというのは誰でもある程度聞いたことがあるのではないかと思います。

 

ネットで見ても、上で書いたのなんて目じゃないような話がゴロゴロしています(笑)

 

実際、本省に出向されていた知り合いの方は皆、そのハードさを口にしていました。

 

一方、かなり個人の裁量権があり、また自分で決めたことが全国の方針となるという点について、やり甲斐を感じていたという話もよく聞きました。

(出向していた方は、県よりも面白いと言う人が多かったですね)

 

このように、公務員でもヤバいところはヤバいです。

 

一方、すっごく楽なところももちろんあります

僕が最初に配属された出先機関は正直暇でした。

 

もちろん日によって忙しい時もありましたが、それでも大半の日は時間内に仕事が終わりました。

 

ちなみに、そのように余裕のある時間を効果的に使い、市町村を支援する業務(コンサルや統計分析データの提供など)を行うことで、地域をより良くするための活動に務めるのが県の役割でもあります。

 

1〜2年目の途中くらいまでは、そういった視点を持つ熱い先輩職員の影響もあり、積極的にそのような業務に関わらせて貰っていましたが(と言っても物凄くたくさん残業をしたとかではないです)、内部異動で部署が変わった3年目はルーチンがメインになったため、本当に暇でしたね。

 

残業はほぼやらず、さっさとボクシングジムに通っていました(笑)

 

そんなわけで、暇なところでも、厳密に言えばもっと地域のためにやれることはあったりします。

 

でも、裁量がある(つまりやってもやらなくても良い)と、楽な方向に行ってしまうのが人間というものです。

 

→そして、僕がいた県の出先機関にはそういう「楽」を志向する方が、全体の傾向として多かった気がします。

 

また、もちろん本庁にもたくさん暇そうな課はありました。

 

例えば統計課。

国勢調査の年は忙しいみたいですが、あとはルーチンですからね。

なぜか美しい女性がたくさんいることで有名でした(笑)

 

あとは、青少年とか男女とか協働とかの名前が付くところとか、文化関係(これは自治体によっては忙しいと思います)、国際関係、監査関係あたりは暇そうでした。

 

おそらく知られざる暇な部署もたくさんあるのだと思われます。




要は部署によってまるっきり違う

つまり、部署によってかなり違うということです。

 

ただ、凄く楽な部署(例えば僕の行っていた出先のようなところ)というのは全体の割合としては少ないと思います。

 

ビジネスで良く出てくる2(優秀な職員):6(普通な職員):2(ダメな職員)の法則じゃないですが、2(忙しい):6(それなりに忙しい、普通、それなりに暇):2(暇)という感じかなと思います。

 

どちらかと言えば忙しい寄りですかね。

3:5:2とかでもいいかな・・・。

 

なお、忙しいところも暇なところもひっくるめて、無理に全体の平均帰宅時間を出すとすれば、19〜20時くらいなのではないかなあと思います。

 

あくまで感覚ですが。




残業代は?

残念ながらきちんと出ません

総務省が行なっている、地方公務員給与実態調査によれば、都道府県庁は平均月約3万円ちょっとの残業手当を貰っていることになっています。

 

これは、職員の平均時給で考えると、1日あたり1時間未満の残業代くらいしか貰っていないということになります。

 

どうやっても、全ての職員がそれで帰れるということはありません。

つまり、皆一定のサービス残業をしているということです。

 

公務員の残業代は予算で上限が決まっており、財政が厳しい中、各自治体ともに上限額が一層押さえられています。

しかも、労基署の厳しい目も特にありません。

 

もちろん皆が好きでやっているのならいいですが、実態としてはもちろんそうではありません。

上司の趣味のようなオーダーだったり、何に使われてるんだか訳の分からないたくさんの照会モノなどに苦慮しています。

 

と言っても、それが組織の文化として根付いている部分があるので、そう簡単には変わりません。

 

まずは個人レベルから、成果の無い仕事(体裁を整える、一字一句にこだわる、無駄な照会をする)を出来るだけやらずに、成果を出す仕事のやり方に集中していくといったことが、このように残業代も出ない中で長く仕事を続けていく上でとても重要になってくる部分だと思います。

 

その辺については以下の記事でも触れているので参考にしてください。

 

参考記事

公務員の残業代はいくら?都道府県の残業代ランキングと実態を比較

 

まとめ

  • 残念ながら(?)定時で帰る公務員ライフを送ろうというのは難しいと考えた方が良い
  • 忙しいか暇かは部署の差が大きい。ただ、本当に暇なところは少数派
  • 感覚的には、全体平均で2〜3時間くらいは残業することになるケースが多い
  • 残業代は、やった分貰えるとは思わない方が良い(都道府県によって違いはあるものの、月額平均で3万円程度

以上です。

 

残業がないということはないというのは理解していただけたかと思います。

 

ただ、公務員がサービス残業も結構しているというのは、公務員ももちろん頑張ってるんだといった見方もできますが、仕事のやり方や、やっている仕事そのものに問題がある(組織的な慣習が大きいです)といった見方もでき、一面的には評価しづらいところがあります。

 

実際、銀行に出向していた時は、全体として県庁に比べて仕事の時間は短いものの、成果を求めて仕事をしているという点で、かなり質的な違いを感じました。

(銀行も、結構体裁にこだわるところはありましたが)

 

公務員を目指す方、または若手公務員の方には、残業の実態に触れることによって、自分が仕事をどのように進めていくべきかという点について、何か気づきがあれば幸いです。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

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↓公務員になりたい方向けに公務員試験対策や公務員予備校について以下でまとめています。(僕自身は国家総合職の1次上位合格、県庁2位合格、大手予備校模試関東2位といった実績があるため、その辺りが記事の信頼性担保に繋がるかなと思います)

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