書評

【レビュー】与沢翼「ブチ抜く力」【異次元の成果を生み出す方法】

こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

今回は、与沢翼さんの「ブチ抜く力」を読んだのでまとめます。

 

本書はこんな人にオススメです

  • ビジネス、お金などの面で圧倒的な成果を出したい人
  • 物事の本質を掴みたい人

 

本書でこんなことが分かります

  • 圧倒的な成果を出すための本質的な考え方

 

成果を出すにはマインドが重要という話を聞いたことがある方も多いと思いますが、まさにこれを身につけたい方にとっては最高の本だと言えます。

 

一方、投資のテクニックだとか、稼ぐテクニックだとか、「ノウハウ」好きな方には向いてないかもしれません。

(→ただ、マインドを身につけずにノウハウをいくら学んでも、長期的な成果につながらないよという点もよく学べる内容になってます)




与沢翼さんが語る2つの本質

結論と言いますか、僕が本書における本質的なテーマとして捉えたのが以下2点です。

  1. 一つの目標を決めたら、最短最速でブチ抜け!
  2. 徹底して自分の頭で考えろ!

以下で詳しく解説します。

 

【1】一つの目標を決めたら、最短最速でブチ抜け!

まずセンターピンを絞る

目的を達成するために与沢さんが最初にやることとして、

「物事の本質=センターピンは何か」を徹底的に考える

という点をあげています。

 

例えば投資なら「株価が上昇するために最も重要なことは何か?」

ダイエットなら「最短最速で痩せるために最も重要なことは何か?」

つまり、成果の肝になるのがセンターピンです。

 

なお、投資とダイエットについては、与沢さんは熟慮の結果以下のセンターピンを設定しています。

  • 投資のセンターピン
    →「ファンダメンタルズが良くて、風が吹きそう(=世間の話題性に乗る)な銘柄」
  • ダイエットのセンターピン
    →「食べないで、鬼動く」

 

こうしたセンターピンを外してしまうと、いくら頑張っても大きな成果に繋がらないといった事態を招いてしまいます。

シュン
シュン
例えばこれからラーメン屋を開く際に「外装にこだわる」「内装にこだわる」みたいなものをセンターピンにしてしまったらまずいですよね。当然押さえるべきセンターピンは「味」ということです。

 

しかし、(上のラーメンの例のように)センターピンが簡単に見つかるとは限りません。

 

センターピンを掴む能力を上げるためには、

  • 間違っていてもいいから自分にとって「本質ではないか」と思えるものを探して試してみる
  • 思ったような成果が出ない時はセンターピンを見直す

こうした試行錯誤を繰り返す必要があると与沢さんは述べています。

 

絞ったものだけを3週間徹底的にやる

センターピンを絞ったら、それだけに徹底して最低でも3週間続けるべしと与沢さんは言います。

※3週間というのは一つの目安。与沢さんは新しいことを始める時、3週間を最低の目安としている。

 

その理由は3点です。

  1. ハードな内容であっても短期であればなんとか頑張れる
  2. 結果がすぐに出るので、正しい方法論に辿り着きやすい
  3. 新たな行動は3週間で習慣化され、無意識レベルで行為を続けることができるようになる

 

特に2点目について、3週間で結果を出すとなると日々の成果に着目せざるを得ず、そのため驚くべき速度でPDCAサイクルを回せる。だから大きな結果につながるということを語っています。

シュン
シュン

確かに長期目標だけだと、日々の成果を振り返ることなく淡々と過ごしがちです。(何の目標を持たないよりずっとマシですが)

この点は非常に合理的な理由だなぁと感じました。

 

センターピンを絞り、それだけを短期集中でやり込んで大きな成果を出す。

このシンプルなルールの元で、与沢さんは大きな成果を積み重ねているということです。

 

魂を売るレベルでやる

「センターピンを絞って短期集中で最低3週間やる」

言葉にすると簡単そうですが、与沢さんはこれをまさに魂を売るレベルで実践しており、その圧倒的な行動こそが大きな成功を支えている要因だと思います。

 

ダイエットの場合であれば、2ヶ月で20kg痩せるという目標を決めた後、センターピンを「食べないで、鬼動く」に設定。

その後はセンターピンの方針に沿って、全てのエネルギーをそのことのみに集中し、日々の筋トレや、27日間の断食を決行しています。

 

その間、奥さんの誕生日ディナーも、お子さんの運動会の昼食会も、与沢さんは食べずに過ごしています。

 

また、与沢さんは投資家ですが、ダイエット期間中は一切株価などを見なかった(=ダイエット以外のことでマインドを占領されたくない)ということを、ダイエット後におこなったtwitterライブの中で語っていました。

 

このように、普通の人から見れば異常とも思えるようなレベルで行動したからこそ、2ヶ月で22kgの減量に成功したわけです。

 

確かに、「決断し、他は捨てて一つずつ集中してやる」というのは多くの成功者が言っていることでもあります。

しかし、与沢さんの成果がずば抜けて大きいのは、そのことをより極端に突き詰めている(決死の覚悟で短期で成果を出す)ということにその理由があると考えられます。

 

与沢さんはこのように語っています。

生半可な覚悟や中途半端な行動は、無意味です。

とにかくひたすらストイックに、自分が心から「やり切った、もうこれ以上はやりたくない」と思えるまでやり抜く。

これが唯一にして絶対の成功法則だと、私は確信しています。

引用「ブチ抜く力 P21」

人は、「楽して稼ぐ」とか「簡単に痩せられる」といったうまい話に乗っかりたいと考えがちですが、この言葉を見ると、楽な成功などないということを再認識させられます。(やっていることはシンプルですが、決して楽ではありません)




【2】自分の頭で徹底的に考えろ!

本書の構成は以下の通りとなっています。

第1章「基本の法則」すべての根底にある大原則

第2章「ビジネスの法則」人と群れるな。誰とも組まず、単独で突っ走れ!

第3章「投資の成功法則」勝負は、チャンスが来る前から始まっている

第4章「健康の法則」一日一日を全力で。その積み重ねが大きな結果に繋がる!

第5章「情報収集の法則」情報収集も3週間。「一人突っ込み」を繰り返し、センターピンを掴まえろ!

第6章「未来予測の法則」これからの世界で起きる事を予測し、逆算して今から動こう!

ここまでに書いてきたことは主に1章の話がメインになっていますが、各章に通底するメッセージとして「自分の頭で考え抜く」というものがあります。

 

例えば、先ほども取りあげた以下の与沢さんのセンターピンは、誰かのアドバイスを参考にしたものではなく、自分の頭で考えに考え抜いた結果として設定されたものです。

  • 投資のセンターピン=「ファンダメンタルズが良くて、風が吹きそう(=世間の話題性に乗る)なもの」
  • ダイエットのセンターピン「食べないで、鬼動く」

 

うち、ダイエットのセンターピンについては以下のような流れで構築されたことが解説されています。

ランニングで30分走ってもカロリーがおにぎり1個分しか消費されないなら、食べないほうがいいのではないか?と考える(他にも色々仮説の内容が書かれていますが割愛します)

→「食事制限9割・運動1割」をセンターピンに設定して実践開始

→なかなか体重が減らない停滞期に直面する

→センターピンを見つめ直し、運動の比重を上げる

→体重がまた減り始める

→「食べないで、鬼動く」という新たなセンターピンが設定される

→2ヶ月で22kgの減量に成功

→その後は「食事5割・運動5割」のウェイトを維持

まさに仮説と実践の中でセンターピンがブラッシュアップされ、結果に繋がっています。

 

一方、与沢さんがダイエットのやり方をツイッターで公開した際には多くの批判が巻き起こりました。

「食べながらでないと筋肉量が落ちるから、リバウンドしやすい体になる」

「断食を続けると体に悪い」

などなど。

 

しかし、自分が考え抜いて設定したセンターピンである以上、周りから批判を受けようとも愚直に守るべし(もちろんピンがズレていると感じたら軌道修正する)と与沢さんは語ります。

それが仮に専門家の意見であろうとも、理に適っていないと思えば排除するとも。

 

結果的に与沢さんはダイエットに成功し、健康な体を手に入れています。

 

もちろん、与沢さんのやり方は一般論で見れば危険ですし、また与沢さん自身も推奨はしていません。

 

ここで重要なのは、自分の頭で考え抜いて実践を繰り返す中で、与沢さん自身にとって最適な方法を見出して成功したということです。

 

いわゆるダイエットで良いとされている手法が、与沢さんにとっては全く合わないもが多々あったと語られていますが、世間でこうだと言われている話が、自分にとって確実に当てはまるとは限らないという点はとても重要な観点だと思います。

 

例えば、朝のほうが勉強の効率がいいという話がありますが、7割くらいの人にとっては効率が良くても、残り3割の人にとってはむしろ効率が悪いかもしれません。

 

要は、当たり前ですが人は一人一人違うということです。

 

各種ノウハウは、一つの目安になったとしても100%ということは絶対あり得ない。

だから、自分にとって何が合っているのかを頭で考え抜き、センターピンを設定し、試行錯誤を繰り返していく。

 

誰かの意見を鵜呑みにしたり、成功している人にすがったりするのではなく、自分で考え自己責任のもとで人生を歩むべきであり、またそこにしかオンリーワンである自分にとっての「本物の」成功はないのだという本質に気づかせていただきました。

 

【3(これは僕の意見です)】一人のメンターを決め、その人だけを徹底的に真似ろ!

さて、ここまで与沢さんの考える成功の本質について書いてきたわけですが、実際問題として、

「自分の頭で考え抜いてセンターピンを設定し、最低3週間は死ぬ気でやる。そしてそれを繰り返し続ける。」

というのは正直かなりストイックですし、簡単に真似できない部分もあると思います。

 

そんなわけで、ここでは与沢さんの語る本質に近づくスピードを上げるための手法ということで、僕自身がお金をかけて色々学んできたことも踏まえて補足してみます。

 

具体的には、

  • 既に自分の叶えたい結果を出している方をメンターとして徹底的に真似をする(メンターは一人に絞る=センターピン)
  • 「守破離」の流れの中で、最終的には自分で考え抜く力を身につける

というものです。

 

実際、世の中にはこの流れで成功している方も非常に多いです。

(僕自身も、運営1年で個人ブロガーとしては日本でもかなり上のほう(月間70万PVほど)に来ることができましたが、僕はこのメンター方式で成果を出しています)

 

与沢さんのように、最初から自分の頭で考え抜くことができる人はむしろ少数派で(イチロー選手や棋士の羽生さん、投資家のB・N・Fさんなどもこういったタイプだと思います)、これは育った環境や教育など、幼少期に起因する面が大きいのではないかと個人的には考えています。

 

ある程度の年齢が過ぎてしまったところから自力でその力を身につけるのは、論理的には可能かもしれませんが、実際問題としては簡単ではありません。

→ブログもそうですが、一人で全てやろうとしてとんでもないセンターピンを設定してそのまま帰ってこない例や、センターピンを設定しても毎回3日坊主で継続できないという例がかなり高い確率で発生します。

 

一方で、自分の目標を既に叶えている方をメンターにして学ぶことで、これから歩むセンターピンのズレを少なくできます。

また、行動を続けなければならない環境(メンターからコンサルを受けるなど)であれば、3週間続けて習慣化することも自力に比べて容易になります。

 

このように、全てを自力でやるのではなく、環境の力を活用するというのが「頭で考える能力を身につける」ための最短の手法であると考えます。

※メンターが多いと何も身につきませんから、一人に絞る(=センターピンのメンターを選ぶ)という点はまさに与沢さんの話が応用できます。

 

年を経れば経るほど、行動は過去の習慣に縛られます。

本書を読んで自力でトライしてみたけどなかなかうまくいかないという場合、自信を無くすのではなく、むしろ自然なんだくらいに考える必要があります。

(「自分はなんてダメなんだ」と自信をなくしてしまうことは、目標達成において非常に大きな弊害となります)

 

もし自力でやってみてうまくいかない際には、ここに書いた話を思い出していただき、環境を変えるなどして再チャレンジしていただくと良いかなと思います。

シュン
シュン
一方、いつまでもメンターの言葉に従い続けるとか、うまく行かなかった時にメンターのせいにしたりというのは、無責任で依存したスタンスです。

「メンターは自分を成長させてくれる存在ではあるが、それはきっかけに過ぎず、ある段階で自分の道へ進むべき」とは与沢さんの弁ですが、まさにこの意識は強く持っておく必要があります。




おわりに【自分自身のセンターピンは何か?】

これからは「個人の時代」だと与沢さんは言います。

インターネットの登場で個人の影響力が増し続けており、株で言えば、過去は証券会社や大手メディアが推奨する銘柄がもてはやされていたものが、今は影響力のある一個人が言及した銘柄のほうが圧倒的にバズるような例が増えてきている、と。

 

企業の影響力が低下し、個人の影響力が強くなるというトレンドの中で生き残っていくとすれば、個を徹底的に磨くことで優位性のある存在になるしかないということになります。

 

その際に大切なのは、まさに自分自身のセンターピンの見極めです。

嫌い・不得意なことをやっていては絶対に大きな結果は出せません。

 

自分の好き・嫌い、得意・不得意を徹底的に分析し、「自分のセンターピンは何なのか?」と日々問い続ける。

 

これは今後の時代を生きていく上では絶対に欠かすことのできない要素だろうと感じました。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

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