公務員の転職・退職

警察官を辞めたい人は多いのか?行政職公務員や民間と離職率を比較しました。

こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

今回は、警察官の離職率がテーマです。

行政職の地方公務員や民間企業の離職率データを踏まえた比較などを行っていきます。

 

行政職に比べると辞める人はかなり多い(特に若い人)ようです。

でも民間と比べれば・・・?

 

続きは以下の記事をご覧ください。

 

※公務員の職種ごと(行政職や消防士など)の離職率や転職事情をまとめた記事はこちらですのでこちらも興味があれば別途ご覧ください。




警察官の離職率はどれくらい?

まず、警察官の離職率を算出するために、警察官全体の人数と、希望退職者の人数を見ていきます。

警察官全体の人数と希望退職者数

警察官の人数は全国で25万9158人です。(うち25歳未満は3万6846人

※総務省「平成28年4月1日地方公務員給与実態調査」より

 

うち普通退職者(=定年退職以外の希望退職者)の数は2632人です。(うち25歳未満は1354人

※総務省「平成28年度地方公務員の退職状況等調査」より

 

警察官全体の離職率は約1%

先ほどの数字に基づき、警察官全体の離職率を計算してみます。

 

2,632(普通退職者)/259,158(警察官全体の人数)=1.016%

参考:一般行政職地方公務員の離職率=0.769%

 

一般行政職の0.769%と比べると若干高いですが、そこまで大きな差ではありません。

 

25歳未満に絞ると離職率は急激に高くなる(=約3.5%)

次に、25歳未満に絞って離職率を算出してみます。(民間企業の3年以内離職率と比較をするため)

 

1,354(普通退職者)/36,846(全体人数)=3.675%

参考:25歳未満の一般行政職地方公務員の離職率=0.912%

 

先ほど算出した警察官全体の離職率の数字(1.016%)と比べると約3.5倍ですから、警察官の中でも若年層の離職率が圧倒的に高いことが分かります。

 

ちなみにですが、25歳〜30歳未満の普通退職者数は578人、30〜35歳未満では235人なので、年齢を経るに従って明らかに離職率はも下がっていきます。

(総務省「平成28年度地方公務員の退職状況等調査」より)




それでも民間の3年以内離職率よりはずっと低い

民間企業の3年以内離職率は高卒40%、大卒30%

厚労省が出している「新規学卒者の離職状況」によると、平成26〜28年の期間における民間企業の3年以内離職率は以下です。

  • 高卒者が40.8%(1年以内19.5%、1〜2年以内12%、2〜3年以内9.3%)
  • 大卒者が32.2%(1年以内12.3%、1〜2年以内10.6%、2〜3年以内9.4%) ※1000人以上の大企業の場合だと24.3%

 

警察官の3年以内離職率は11%

既に算出した通り、警察官の25歳未満の離職率は3.675%でした。

警察官の3年以内離職率の公式データはないため、単純にこの数字を3倍して推計すると、警察官の3年以内離職率は約11%となります。

 

一般行政職の場合の3年以内離職率も同じように算出すると約2.7%となるので、それに比べればかなり高い数字ですが、民間と比べると(しかも1000人以上の大企業と比べても)圧倒的に低い数字であると言っていいでしょう。

 

知り合いの話では、若い時に辞める警察官は多いらしい

僕の知り合いの警察官の話

県警に勤めている友人の話によると、警察官試験の合格後に通うことになる警察学校の時点でかなりの人数がリタイアするとのことです。

(上記の統計のカウントにもおそらく入っていると思います)

 

寮という閉鎖的な環境の中での厳しい規律に耐えられず、途中で辞めたくなってしまう人も多いのでしょう。(僕もすぐに辞めたくなる自信があります(笑))

 

さらに、友人の場合は警察学校卒業後すぐに交番勤務をしていましたが、年がら年中深夜に呼び出されたりするので、全然休めないし、外にも飲みに行けないと嘆いていました。

 

おそらく最初は交番勤務の方がほとんどだと思いますので、過疎地域の交番とかならともかく、僕の友人と同じように最初の数年はハードな環境に置かれる方も多いと思います。

 

彼は二箇所目の勤務で随分身体がラクになった(休日は基本的にしっかり休める)と言っていましたので、まさに統計通り、最初の数年が辞める・辞めないの勝負となってくるのだと考えます。

 

「離職率が低くて安定の警察官になりたい人」or「それでも警察官から民間に転職したい人」たちへ

離職率が低い警察官にぜひなりたい、転職したい!と思ったら

若年層の離職率は若干高いとは言っても、それでも民間に比べれば圧倒的に低い離職率を誇ります。(また、警察官の給料は他公務員に比べてもかなり高いです)

そんな警察官にぜひなりたいと思われる方向けに、公務員試験対策や公務員予備校についてまとめた記事はこちらです。

また、社会人から警察官を目指す方の場合、以下の記事は必読です。

 

離職率は低くても警察官から民間に転職したい!と思っている人へ

離職率が低いと書いてきましたが、それは別の業界に転職するのが難しいという思い込み(公務員は潰しが利かないという言葉もあったりします)が影響している部分も大きいと思います。

 

もし本気で警察官からの転職を考えている場合、公務員時代に比べて好条件(給与面も、時間のゆとりの面でも)の民間企業へ転職を成功させた元公務員たちにインタビューをした以下の記事を読んでみるのをオススメします。

 

内定までの流れや、彼らが使用したオススメの転職サイトなどについて解説しています。

 

おわりに

警察官という仕事の特殊性や激務ぶりが、通常の公務員と比べての離職率の高さに繋がっているのかなと思います。

 

合わないと思ったら早いうちにキッパリと辞めるのも手だと思いますし、一方でせっかく警察官になったのだから最初の数年耐えれば・・・というのももちろんアリだと思います。

→実際、記事の中でも触れた通り、年齢を経れば経るほど離職率は下がります。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

>>年齢別の給料データなど、警察官に関連する記事をまとめたものはこちらです。