こんにちは、シュンです!
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今回は、公務員の役職やその実情がテーマです。
まさに「役所」という名前が示す通り、色んな役職がある公務員ですが、僕自身の県庁生活を踏まえながら、以下でその詳細について語っていきます。
公務員の役職(階級)と役割一覧
僕が勤めていた県の場合では10以上の役職あり
僕が勤めていた県庁での役職とざっくりした役割はこんな感じでした。
主事(20代) | 一番下っ端。大卒の場合ここで10年近く過ごすことになる。数年経つとずっと主事のままでいたいという人がチョコチョコ現れる。 |
主任(31歳) | 30代序盤で昇進。主事より責任の大きな仕事を持たされるケースが多いが、だからと言って主事より仕事が出来るとは限らない。 |
主査(35歳) | 係長級。このクラスまでは並列で出世するが、それなりの仕事の案件が与えられるため、出来る人と出来ない人の違いがより顕著になる。 |
係長(42歳) | 階級的には主査と同じだが、この役職になる年齢が出世の分かれ目という感じだった(おそらくこれは自治体ごとに異なる)。このランクになると担当数名を束ねることになって部下も数名出来るケースもある。(同じシマに副主幹や課長補佐がいれば、あくまで主事と同様ただの一職員に過ぎない) |
副主幹(44歳) | 課長補佐級。仕事があんまり出来ない40代後半から50代は長いことここをウロつく。 |
課長補佐(47歳) | 階級的には副主幹と同じ。次へのステップアップのための役職という感じ。ここで公務員生活を終える人も多々。 |
総括課長補佐(49歳) | 課のナンバー2。課長の手足となって課の実務全般を担う。本庁でここまで上がれれば確実に課長級までは進む。 |
主幹(51歳) | ここから課長級。しかし課長では無いので立ち位置が微妙。そのため、主幹兼総括課長補佐という職があったりする。課長級の課長補佐というのは意味が分からない(笑) |
室長(52歳) | 課より規模の小さな部署のトップ。室の数は多くないため、主幹から直接課長になる人も多い。 |
課長(53歳) | 課のトップ。規模にもよるが数十人の部下を抱える。議員との絡みが特に増えてくるポジションでもある。 |
次長(56歳) | 課ではなく部の人間として部内各課を担当。一方、意思決定権は部長にあるために大した権限がなく、ある意味最も暇なポジション。 |
部長(58歳) | 部の意思決定権者。民間で言えば取締役。この上には副知事と知事しかいない。 |
あくまで僕が勤めていた県の例ですが、地方公務員の場合はこんな感じのところが多いと思います。
なお、出先の幹部の場合はここから一つ割り引いて考えます。(平社員の場合は一緒)
例 出先の課長=課長補佐級、出先の次長=課長級
年齢はあくまで順当に出世した場合です。
どういった感じで差がついていくのかは次で書きます。
出世の差がつくのは係長級くらいから
出世する人と出世しない人の役職推移ケース
僕が勤めていた県の場合、主査までは同列、その後の係長になるタイミングから若干ズレが出てくる感じでした。
例えばこんな感じです。
【出世する人】
35歳(主査)→42歳(係長)→44歳(副主幹)→47歳(課長補佐)→49歳(総括課長補佐)→51歳(主幹)→53歳(課長)→56歳(次長)→58歳(部長)
【出世しない人】
35歳(主査)→46歳(係長)→49歳(副主幹)→57歳(出先の課長(課長補佐級))
ということで、40代中盤くらいからの差の加速化がめちゃくちゃ激しかったです。
こんなに急激に差をつけるなら、もっと早々から差をつけていけばいいと思うのですが・・・。
ただ、差が後半になって出てくるため、年収などで極端に大きな差が出ることがありません。(公務員の給料は40半ばくらいまではグングン伸びますが、そこからは上値が重い感じです)
その辺りの公平性(いい公平性だとは思いませんが)を保つという考えのもとで継承されてきた仕組みなのだろうと思います。
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なお、この出世の差は、もちろん仕事が出来るか否かでついていくことになるのですが、高卒か大卒かということもそれなりに関連してきます。
ただ、その点は個人的にはいまだ謎ですね。(確かに試験は大卒のほうが断然難しいですが、それと仕事の成果とは全く別だと考えますので)
国の官僚はこんな感じで生え抜きをすっ飛ばして行く
だいたいどこの都道府県にも国から官僚が出向していますが、彼らは生え抜きを差し置いて、若くして高いポジションにつきます。
例えば若手官僚が出向してきた場合、
33歳(課長)→35歳(財政課長)→37歳(国の課長補佐として戻る)
※通常、財政課長というのは普通の課長より1段格上扱いです。(実質的に予算編成権限を把握しているわけなので)
関連記事財政課はエリートで出世コース?
中堅官僚が出向してきた場合、
40歳(次長)→42歳(部長)→44歳(国の室長として戻る)
みたいな感じです。
なお、若手官僚が小さな市に出向するケースもありますが、その場合だと30代前半で副市長として赴任したりします。
(県で副知事として赴任する場合は50歳くらいですね→生え抜きの副知事は定年後で60オーバーのケースが多いのでそこと比べるとやはり若いです。)
年功序列なのでポンコツ上司も多々
少し言葉が悪いですが、文字通り役職だけ高くて主事より全然仕事の出来ない係長や副主幹はザラにいます。
課長補佐以上(副主幹では無い)になるとその割合は結構減るイメージでしたが、それでもやはりいます。
特に、出先の課長あたりにいっぱいいます(笑)
人によってはそれが魅力(?)なのかもしれませんが、若手の間ではそういう人は給料泥棒扱いされてましたね。
これは、例えば東京都のように昇任試験を課しているところであればあり得ない話なのですが、旧態依然とした多くの公務員組織ではそれがまかり通っているのが実態です。
なお、僕は銀行に出向していた経験があります。
そこの役職は、「行員、係長、支店長代理、課長、次長、支店長」という感じでしたが、支店長代理と課長や次長の間には大きな壁がありました。
具体的には、40歳ちょっとで次長になる人もいれば、支店長代理のまま定年まで過ごす人も1/3くらいいました。
当然、給料にも大きな差(例えば支店長代理と次長の間では数百万の差)があります。
しかしその分、次長の仕事量と質は圧倒的に支店長代理より上でした。
「成果を多く残す者が高給を取る」
民間の方が見ればそんなの当たり前だと思うでしょうが、公務員では決して当たり前ではないということですね(笑)
まとめ
- 地方公務員の場合、その役職は10程度ある
- 年功序列で係長級までは伸びていくが、一定のポイント(僕がいた県だと42歳前後)で差がつき始める
- 年功序列でほぼ全員が課長補佐級になるので、全然仕事ができない(やらない)上司も結構いる
以上です。
今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
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