こんにちは、元公務員のシュンです!
いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!
今回は、ズバリ「日本一詳しい地方公務員の給料事情」というテーマで書いていきます。
総務省の最新の統計資料(H30地方公務員給与実態調査)をベースに、地方公務員(一般行政職)の以下データを算出しました。
|
地方公務員に関する主要な給料データは全て分かります!
シュンが動画で解説!
以下は動画と同じ内容を文字ベースで解説したものです。
地方公務員(一般行政職)の給料はいくら?
318,639円(平均年齢42.2歳)
※学歴計(高卒・短大卒・大卒の平均)の数字
ここに各種手当が加わったものが給与(月収)ですので、実はあんまり意味のない数字です。
地方公務員(一般行政職)の給与(=月収)はいくら?
401,242円(平均年齢42.2歳)
※学歴計(高卒・短大卒・大卒の平均)の数字
こちらが先ほどの給料に各種手当が加わった給与、いわゆる月収です。
毎月の手取りに直結してくるのはこの数字ですね。
(なお、税引き後の手取りはざっくり80%くらい(40万なら32万円ほど)と考えておけばOKです)
給料との差額82,603円が手当額ということになります。
手当のうち額の多いのは、
- 時間外勤務手当(残業代) 30,285円
- 地域手当 29,769円
- 扶養手当 9,288円
などです。
地方公務員(一般行政職)のボーナスはいくら?
1,603,926円(平均年齢42.2歳)
※学歴計(高卒・短大卒・大卒の平均)の数字
公務員は6月と12月の計2回ボーナスが支給されますが、トータルの平均額がこの額です。
地方公務員(一般行政職)の年収はいくら?
6,418,830円(平均年齢42.2歳)
※学歴計(高卒・短大卒・大卒の平均)の数字
給与×12月+ボーナス額で算出しています。
年齢別年収はいくら?
上の金額はあくまで42歳くらいの平均年収です。
年齢別の細かな年収を知りたい方も多いと思いますので、以下の通り掲載します。
※学歴別のデータしかないため、大卒と高卒でそれぞれ掲載します。
大卒
22~26歳 | 3,944,000円 |
27~28歳 | 4,375,000円 |
29~31歳 | 4,834,000円 |
32~36歳 | 5,589,000円 |
37~41歳 | 6,449,000円 |
42~46歳 | 7,232,000円 |
47~51歳 | 7,799,000円 |
52~56歳 | 8,246,000円 |
57~59歳 | 8,551,000円 |
高卒
18~22歳 | 3,091,000円 |
23~24歳 | 3,491,000円 |
25~27歳 | 3,878,000円 |
28~32歳 | 4,591,000円 |
33~37歳 | 5,418,000円 |
38~42歳 | 6,334,000円 |
43~47歳 | 7,004,000円 |
48~52歳 | 7,433,000円 |
53~59歳 | 7,770,000円 |
ちなみに僕の年収もお見せします
まず、大卒8年目、31歳、階級主事の時の年収です。
年収は赤枠の通り約510万円ですね。
内訳は以下の通り。総支給額510万円のうち、概ね80%が手取りになります。
総支給額 | 5,101,280円 |
社会保険料(年金・健康保険) | ▲649,640円 |
住民税(市・県民税) | ▲259,200円 |
所得税 | ▲158,500円 |
復興所得税 | ▲3,328円 |
手取り年収 | 4,030,612円 |
※住民税の額は、厳密に言うとこの翌年に課税される額です。そんなに変わらないのでご勘弁を。
大卒9年目、32歳、階級主任の時の年収です。
年収は赤字の額の通り約566万円ですね。
内訳は以下の通り。総支給額566万円のうち、概ね80%が手取りになります。
総支給額 | 5,661,608円 |
社会保険料(年金・健康保険) | ▲849,269円 |
住民税(市・県民税) | ▲259,200円 |
所得税 | ▲150,300円 |
復興所得税 | ▲3,156円 |
手取り年収 | 4,399,683円 |
昇進に伴い年収は56万円ほど上がってますが、社会保険料が大幅増になったため、手取りベースでは37万円ほどしか増えないのはなかなかに悲しい仕組みですね(^_^;)
そんなわけで、僕のこの2年間については平均より若干多めですね。
これはなぜかと言えば、民間出向中だったので、残業代がしっかりついていたというのがあります。(暇な部署にいたら30万くらいは低くなっていたと思います)
もちろん自治体によっても金額は異なるのですが、同じ自治体であっても部署次第で大きく変わりうるということも押さえておきましょう。
地方公務員(一般行政職)の退職金はいくら?
21,713,000円(定年退職の場合)
依願退職(自ら転職等したくて辞める)する場合はもっと下がります。
ちなみに、32歳でやめると120万円くらいです。(経験者談)
地方公務員(一般行政職)の生涯年収はいくら?
266,913,000円(給与収入245,200,000円、退職金21,713,000円)
※給与収入は、大卒の年齢別年収を22歳〜59歳まで累積して算出した。
生涯年収を比較してみる
同じ地方公務員でも県庁・市役所・町村では大きく違う
上で算出してきた額はあくまで地方公務員全体の平均額です。
都道府県・市役所・町村などの区分によっても額が異なってきます。
ということで、それぞれ全く同じ条件(=一般行政職、大卒で22〜59歳まで勤務)で算出をすると生涯年収は以下の通りとなります。
- 地方公務員全体の生涯年収:266,913,000円(給与収入245,200,000円、退職金21,713,000円)→先ほど算出したもの
- 都道府県の生涯年収:269,939,000円(給与収入247,925,000円、退職金22,014,000円)
- 指定都市の生涯年収:285,095,000円(給与収入263,652,000円、退職金21,443,000円)
- 市の生涯年収:263,228,000円(給与収入241,395,000円、退職金21,833,000円)
- 町村の生涯年収:240,859,000円(給与収入220,012,000円、退職金20,847,000円)
- 特別区の生涯年収:300,192,000円(給与収入278,150,000円、退職金22,042,000円)
見ての通り、特別区>指定都市>都道府県>市>町村の順となります。
特別区と町村だと6000万円近くも差が出ます。
(もちろん特別区の中でも港区と世田谷区の差があったり、町の中にも豊かで給料が高いところはあったりしますので一概には言えませんが、平均としては上記の通りです)
国家公務員や民間企業と比較
続いて国家公務員・民間の生涯年収と比較をしてみます。
- 地方公務員全体の生涯年収(大卒:22〜59歳):266,913,000円(給与収入245,200,000円、退職金21,713,000円)→先ほど算出したもの
- 国家公務員(行政職)の生涯年収(大卒:22〜59歳):285,299,723円(給与収入263,776,723円、退職金21,523,000円)
※平成31年国家公務員給与等実態調査より推計 - 民間企業の生涯年収(大卒正社員:22〜59歳):263,000,000円〜274,090,000円(給与収入251,600,000円、退職金22,490,000円(大企業)、11,400,000円(中小企業))
- 民間企業の生涯年収(大卒正社員以外:22〜59歳):131,164,000円(給与収入131,164,000円)
※平成30年賃金構造基本統計調査より推計(労働者10人以上の企業)
以上の通り、
- 国家公務員よりは低い
- 10人以上の労働者がいる企業の大卒正社員と比べると概ね同等
- 10人以上の労働者がいる企業の大卒正社員以外と比べると2倍近く高い
という比較結果になりました。
正社員以外との差が著しいですが、これは公務員・民間問わず国全体の課題ですね。
この格差是正のために同一労働・同一賃金の導入が推し進められている(2020.4.1より関連法施行)ということになります。
まとめ
- 地方公務員(一般行政職)の給料月額 318,639円(平均年齢42.2歳)
- 地方公務員(一般行政職)の給与月額 401,242円(平均年齢42.2歳)
- 地方公務員(一般行政職)のボーナス年額 1,603,926円(平均年齢42.2歳)
- 地方公務員(一般行政職)の年収 6,418,830円(平均年齢42.2歳)
- 地方公務員(一般行政職)の退職金 21,713,000円(定年まで勤務した場合)
- 地方公務員(一般行政職)の生涯年収額 266,913,000円(給与収入245,200,000円、退職金21,713,000円)
以上、地方公務員のお金に関するデータについてまとめてみました。
今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
あわせて読みたい
↓あらゆる公務員の給料をまとめた記事はこちら(多分日本一詳しいです)
↓公務員になりたい方はこちら。(国家総合職の1次上位合格、県庁2位合格、大手予備校模試関東2位といった実績を持つ視点でまとめています)
↓社会人(民間・公務員・フリーターなど)から公務員を目指す方はまずこちら。(特に無料ハンドブックは社会人が試験を目指す時の全体像が詳しく分かるのでぜひどうぞ)