こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!
いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!
今回は、公務員から民間への転職(転職して失敗する人)がテーマです。
民間から公務員へ転職した方の実態については以下リンクなどで記事を書いてきましたが、今回はその逆のパターンを取り上げます。
僕自身、2年間民間(銀行)に出向していた経験があること、また、たまたまその際同僚に元公務員の方がいたので、その方の特徴などの話も交えて書いていきます。
こんな人が民間へ転職すると失敗する
典型的な公務員が民間で活躍できるかと言えば非常に難しい
銀行に出向した経験を踏まえ、公務員から民間に転職して失敗するであろう人(もしくは大きく失敗はしなくても公務員のままでいれば良かったなと感じるであろう人)の例を挙げてみます。
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基本的に、いわゆる典型的な公務員(ノルマが無いことに安心、サービス意識低め、前例踏襲主義)と逆の性質を持っていないと、転職して活躍するのは難しいと思います。
そもそも「普通」なら、採用される可能性が低くなる
もちろん、民間にも色んなレベルの方がいます。
一概に公務員より民間が優れているとは思いません。
例えば、組織に所属する職員は基本的に、「2割の優秀な職員」「6割の普通の職員」「2割の仕事が出来ない職員」に分かれると言われています。(僕が出向していた銀行もそんな感じでした)
そのため、一般的な公務員の方が転職する場合、「普通」の領域でやっていける可能性は十分にあるでしょう。
ただ、採用する側の立場で考えれば、そういった平均レベルの公務員を敢えて採るのかといえば、なかなかそうはしないでしょう。
(厳しいですが、「普通」であれば敢えて中途で雇うメリットがありません)
この点は当たり前の感覚として持っておいたほうがいいと思います。
本当に好きで没頭できる分野なら別
ただ、本当に好きで仕方がなく、没頭できる分野なんだというのであれば話は別(公務員時代の実績かかわらず)です。
その場合、ものすごく大きな成功を残す可能性も十分にあると思います。
ただ、本当に好きでたまらない分野だからと、今の職を辞めて飛び込んでしまうような人は、事前のリスクをさほど考えないケースが多いです。(そういう人はあまり失敗を考えておらず、もし失敗したらまた次だくらいに思っています)
新しい世界に入りたい気持ちが強く、辞めることにはあまり迷いが無いという気持ちなのか、それともかなり迷っていて、色々と情報収集から入ろうとしているのかの違いは非常に重要です。
基本的に、後者の場合はあまり上手くいかないケースが多いです。(転職に限らず何でも)
民間への転職を成功させた方の事例
生え抜きの銀行員以上に数字にシビアな元公務員
ここで、具体的な転職事例ということで、僕が銀行に出向していた時代の同僚で、地方公務員から銀行員に転職した方(30代前半くらいで転職した40代前半の方)の例を挙げてみたいと思います。
その方は、管理職の昇進試験も突破されていましたし(出世スピードも、新卒で銀行に入った中でのトップクラスの方とそう大きく変わらない)、その能力は大いに銀行でも大いに評価されていました。
仕事ぶりからして、公務員の時にも圧倒的な成果を出されていたのは間違いありません。
銀行員より銀行員らしいという感じで、数字にはめちゃくちゃ強く、話は冷徹なまでに論理的、周りには臆せずどんどんと自分の意見を言いますし、また、キーパーソンを見抜いての交渉も非常にうまい方でした。
気質的にも、「お金儲けになる案件に取り組むのが最も面白い」ということを常々言っており、まさに銀行員にふさわしい性質を持っていました。
(→そのため数字(利益)のインパクトに応じ、案件の優先順位付けを明確にして対応していました。稼げない仕事は「遊び、息抜きだ」とまで言っていましたね)
なお、転職理由は、前の職場に不満があったというよりは、前の職場の時に銀行とかかわることがあり、銀行の仕事が非常に面白そうだなと思ったからとのことでした。
自分の強みである論理力・分析力を活かすことができ、また、稼ぐという面白さを持つ銀行のほうが、自分にとってふさわしい職場であると判断したということでしょう。(成果を出せばお給料も公務員よりずっと高い額になってくるというのもその方の性格に合っているように思います)
この方から学べるのは、民間でも活躍したいなら以下の要素は非常に重要だということです。
- 公務員が嫌だから、つまらないから民間へという理由ではなく、むしろ自分の強みを活かせば当然そちらで活躍ができるはずと思った分野に戦略的に転職をする
無駄な事業をガンガンスクラップする現役市役所職員(某超大手企業内定)
さらにもう一例として、以前対談をさせていただいた現役市役所の職員の方のお話を紹介します。
この方(20代後半)は公務員の仕事に疑問を持ち、一度民間に転職をしたいと考え、実際に大手企業(超大手です)から内定を得ています。
その後色々あり、市役所に留まることを選んだとのことでしたが、彼も明らかに普通レベルの公務員ではなく、間違いなく超優秀な部類の公務員の方でした。
彼の公務員としての仕事に対する考え方や行動などは上の記事に詳しく書いてありますが、要は、ただ流れに沿って淡々と仕事をやるのではなく、無駄な事業などに対して疑問を持ち(事業に使っているお金は「貴重な税金」という強い意識を持ち)、自ら事業のスクラップをいくつも成功させるなどの成果を出しているということです。
現役公務員の方なら分かると思いますが、基本的に余計なことはしないで前例通りで済ませようというのが公務員の思考ですから、こうした考え方・行動が出来る方は公務員の中では本当に少数派です。
【実践編】民間企業への転職の覚悟が決まっているならこれを読もう
転職の覚悟がほぼ決まっていることであれば、公務員時代に比べて好条件(給与も、時間のゆとり面も)の企業への転職を成功させた元公務員たちにインタビューした以下の記事がオススメです。
内定までの流れや、彼らが使用したオススメの転職サイトなどについて解説しています。
なお、転職ではなく、フリーランスも視野に入れている方の場合は、フリーランスになった元同僚にインタビューした以下の記事もオススメです。
まとめ
- 公務員から民間へ転職して活躍していきたいとなれば、公務員としても相応な優秀さが求められると言える
- 「自分の強み」をベースにした前向きな転職であれば、転職後も活躍できる可能性は高い
- 公務員として成果を出していない場合でも、かなり強い動機(その業界が好きでたまらないとか、その企業で働くのが心からの夢であるとか)があれば成功できる可能性は十分にある
- 一方、公務員が面白くない・退屈だといったレベルの動機で転職をしても大きな活躍は期待出来ない(そもそも採用されるのも難しい)と考えられる
以上です。
なお、転職を考える動機として、人間関係で悩んでいて辛いという場合であれば、異動希望で対応してもらえるケースが多いので、その場合は早めに申し出たほうがいいです。
(→かなり強い希望を出せば1年程度で異動が可能なケースも多いです。もちろんキャリアには響きますが)
また、重要なことなので、前半で書いたことを最後に再度繰り返したいと思います。
ただ、本当に好きでたまらない分野だから辞めて飛び込んでしまうような人は、事前のリスクをさほど考えないケースが多いです。
(そういう人はまず飛び込んでしまいますし、飛び込んで失敗したらまた次だくらいに考えます)
どんな世界でも、リスクを無視して自分の直感で飛び込んでいるような人が成功をしている(バカな人と形容されたりもします笑)ケースが本当に多いです。
僕自身も、公務員を辞める時はリスクヘッジなど考えませんでしたが、なんとか今はそれなりのところまで辿り着けています。
このなんとかなるだろうという「ノリ」は本当に重要です。
もし現在、転職して新しいことをやりたいという気持ちよりも、転職成功の確率とか待遇面ばかりに注意が向いている場合、今が転職のタイミングではない可能性も高いので、冷静に検討することをオススメします。
今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
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