超一流たちの考え方

【イチロー引退会見】好きなことで生きるのは楽しくない?【超一流の哲学】

こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

昨日、ついにイチロー選手が引退しました。

若い頃から圧倒的な成果を出し続け、まさに世界一の打者の一人であったイチロー選手。彼に刺激を受けながら多感な時代を過ごしてきた僕にとっても、今回の引退はすごく感慨深いものがあります。

 

そんなイチロー選手の引退会見の言葉をまとめました。

 

大きな夢を叶えたい人、成果を出したい人、イチローが好きな人、そういった方々にご覧になっていただけると幸いです。




熱中できることや好きなことを見つけよう、自分のやってみたいことをやろう

『自分が熱中できるものを見つけてほしい。

それがないと壁にぶつかった時に諦めてしまう。

色んなものにトライし、「向くか向かないか」ではなく「好きなもの」を見つけてほしい。』

 

『新たなことにトライする際に、成功すると思うからやってみる、成功しなそうだからやらないという判断基準は後悔を生む。

やりたいと思えば挑戦すればいい。

その時には、どんな結果でも後悔はないと思う。』

イチロー選手は、まさに野球選手としては世界最高峰の成果を出し続けてきたわけですが、その根源がこれらの言葉に詰まっているように思います。

 

イチロー選手に野球の才能があったことは疑いようがありませんが、彼が圧倒的な努力をし続けたことも間違いない事実です。

そして、「努力し続ける」ことは「好き」だからこそ可能になります。

 

「好きなことでは生きられない」とはフツーの大人が言うセリフですが、そういう人はフツーであり、ものすごい成果を成し遂げているような人はまずいません。

そういう人はまさに「成功できなそうだからやらない」判断をしただけ。

 

イチロー選手の言うとおり、やりたいことを本気でやれば結果において後悔などあろうはずがありません。

 

「一度きりの人生をどう生きるか?」

イチロー選手の言葉を胸に、改めて自分に問い直してみるのも良いのではないでしょうか。

 

好きであっても、決して楽しくはない

『楽しかったのは(オリックス時代)1軍と2軍を行き来しているところまで。

達成感ややりがいは感じられたが、楽しみは感じなかった。』

これは先ほどの「好きなことや熱中することをやる」という発言と矛盾するように聞こえるかもしれません。

 

しかし、イチローに限らず偉大な成果を出しているような人の言葉を聞いていると、「好きだから続けられた」と言う人は多いですが、「好きだから楽しくて仕方なかった」と言う人は非常に少ないです。

 

実際、野球なら素振りやランニング、Youtuberなら動画を撮る、小説家なら文章を書くなど、「結果」にスポットを当てると派手なように見えても、その裏側は地味な作業の繰り返しです。

 

しかし結果を出すためには、日々頭を使い、PDCAを繰り返しながら地味な作業をやり続けなければなりません。

 

イチロー選手はこのようにも言っていました。

『勝利するのは簡単ではない。』

世界一ヒットを打ち、野球選手として勝ち続けたと言ってもいい男にとっても勝利は簡単ではない。

 

それくらいプロとして「結果」を残すということはシビアであり、決して楽しく気楽にやれるようなものではないということです。

 

この点を押さえておくことは非常に大切です。

そうしないと、好きなことだけど楽しくない→だからこれは自分に向いていないと考えてやめてしまうことに繋がるでしょう。

 

「好きなことを楽しくやりたい」という考えでは結果は出せず、趣味のレベルでしかやれないと考えておいたほうがいいと思います。

 

また、イチロー選手は「一番我慢してきたことは?」という質問に対しこのように返しています。

『我慢が苦手。

自分ができること、やりたいことを重ねている。

我慢の感覚はない。』

 

熱中できること、好きなことをやる(=イチロー選手にとっての野球)

我慢はせず、自分ができることややりたいことをやる(=イチロー選手にとっての日々の練習)

→しかし結果を出すためには、それは決して楽しくはない(=練習を継続し結果を出すための心構え)

 

この点は、これから夢を叶えたい、大きな成果を出したいと考えている人であればとても参考になるのではないでしょうか。

イチロー選手と比べるのはおこがましいですが、僕自身もブロガーとして自由に、少なくとも公務員時代に比べれば好き勝手生きていますが、イチロー選手の言う意味はすごくよく分かります。

実際「楽しい」と思うことはほとんどないです。もちろん充実はしていますが。

この点は、おそらく好きなことをして生きる人にとって宿命的な部分があるようにも思います。

 

一方で、イチロー選手はこのようにも語っていました。

『しかし、プロの世界のこうした辛さを経験していないと、草野球の本当の楽しみは味わえないのだと思う。』

十二分な結果を残した彼だからこそ、次は「楽しみ」を求めていくのかもしれませんね。




目標達成方法

『50歳まで現役というのは本気で思っていたが有言不実行となった。

しかし、その表現をしなければここまで来れなかったのかな。

難しいかもしれないことをを言葉にして表現するというのは目標に近づく一つの方法ではないかなと思う。』

イチロー選手は目標達成についてこのように語りました。

 

長期の目標はできるだけ大きなものであるほうが良い、というのは目標達成のコツとして言われることです。

大きな目標を設けることで、その途中のポイントを意外と楽に駆け抜けていくというのはよくあることだからです。

 

例えば、年収1000万円を目標に掲げた人が1000万円を達成するのはなかなか難しくとも、1億円を目標に掲げた場合に1000万のラインを楽々クリアするといったことは往々にしてあります。

 

もちろん、結局は日々の積み重ねであることはいうまでもありませんが、その積み重ねの継続や質に関して影響を及ぼすのが大きな長期目標だったりします。

 

基準は自分自身の成長

『人より頑張ることなんかとてもできない。

あくまで秤りは自分の中にある。

自分の限界を見ながら、それをちょっと超えていくを繰り返していく。

少しずつの積み重ねでしか自分を超えていけない。

一気に高みに行こうとすると自分の現状とのギャップがありすぎて続けられないと思う。

また、進むばかりではなく、ある時は後退もある、むしろ後退しかない時もあるが、自分がやると決めたことを信じてやっていく。

正解とは限らないが、遠回りすることでしか本当の自分に出会えない。』

 

『成功かどうかはよく分からない。

どこからが成功で、どこからがそうじゃないのかというのが全く判断できない。

だから成功という言葉は嫌い。』

 

『記録は誰かが抜いていくかもしれないが、去年の5月(で試合に出られなくなって)からここまでやって今日の舞台に立てたということは誰にもできないかもしれない。』

これらの言葉からは、他者との比較や他者からの評価といった指標ではなく、自分自身と向き合って成長をしていくことに対し非常に重きを置いていることがよく分かります。

 

また、とてつもない結果を出し続けてきたイチロー選手が言うからこそ「少しずつの積み重ねでしか自分を超えていけない」という言葉には重みと価値があります。

つまり結局のところ、どんな人であってもいきなり大きなことは成し遂げられないということです。

 

自分の欲求から他者貢献へ

『個の追求から、ニューヨーク(ヤンキース)時代以降は人に喜んでもらうことが自分の喜びになった。』

イチローが「成功」という言葉が嫌いだと言っていたのでその言葉を使うのはなんですが、世の中のいわゆる成功者はまさにこの流れを取る方が多いです。

 

つまり、「自分の欲」(=イチローの場合個の追求、一般的には「お金」「異性にモテたい」など)に純粋に従ってその欲を叶えてから(=オリックス・マリナーズ時代の偉大な結果)、「社会的な貢献欲」に目覚めるといったパターンが多いということです。

 

逆に、最初から「社会のお役に立つ」みたいな目標を掲げている人ほど大した成果が出ずに終わってしまう傾向にあります。

 

「綺麗事ではなく、まずは自分の欲求に素直に従って結果を出しましょう、人の喜びとかは次のステップで考えればいいですよ」といった点が学べるかなと思います。




教育者イチロー

『後輩が先輩の記録を抜いていくというのはしなくてはならないこと。』

 

『それは僕から言うことではない。

プライベートの話をここ(記者会見の場)で言ったらバカですし、信頼なくす。』

(号泣していた菊池雄星選手からどんな声をかけられたのかという質問に対してのコメント)

「人望がないから監督をやらない」とイチロー選手は言っていましたが、以上の発言は、イチロー選手が教育者としても高い資質を備えていることが分かります。

 

教育者にとって重要なことは「信頼」であり、また「自分を抜いていく後継者を育てること」です。

 

自分が抜かれることを嫌う=上から教えることしかできない教育者は二流のそれですが、イチロー選手の姿勢は教育や子育てなどにおいても学べることが大きいと思います。

 

辛い経験ほど成長につながる

『(当初メジャーリーグで孤独を感じたことで)人の痛みを想像したり、気持ちを慮ったりと言う今までになかった自分があらわれた。

これは体験をしないと生まれない。

孤独を感じて苦しんだことは多々あったが、その体験は未来の自分にとって大きな支えになる。

辛いこと、しんどいことから逃げたいと思うのは当然だが、自分にエネルギーがある時に立ち向かっていくことは人として重要。』

一番最初のマリナーズ時代に感じた孤独感について語った言葉です。

 

辛さを乗り越えたイチロー選手だからこその重みを伴っており、人生の困難に直面している人たちに対して希望を持たせてくれる言葉だと思います。

 

なお、個人的には「自分にエネルギーがある時に」という枕詞をあえてつけたところが凄いなぁと思っていて、それは「エネルギーが出せないくらい疲れ果ててしまっている人」であれば無理して立ち向かわなくてもいいということも裏に潜めたのではないかと感じました。

まさに言葉に対するイチローの細やかな配慮を見た気がしました。

 

おわりに

イチロー選手の引退は、彼の大ファンとしては本当に悲しい出来事の一つでもあります。

しかし、「明日もトレーニングしますよ、止まっていられない人間だから」と言っていたように、おそらくこれからもイチロー選手は自分自身を成長させるため、自分に向き合い続けるのだと思います。

 

今回の引退も一つの通過点として、前に進み続けるイチロー選手を前に、悲しんでいる場合ではない。

僕自身もイチロー選手の言葉を胸に、日々少しでも成長できるよう頑張ろうと気持ちを新たにすることができました。

 

そんなイチロー選手に最大限の感謝を込めて締めたいと思います。

イチロー選手、長い間お疲れ様でした。そして、本当にありがとうございました。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

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