こんにちは、元公務員のシュンです!
いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!
今回は、堀江貴文氏と落合陽一氏の共著である「10年後の仕事図鑑」を読んで感じたことについて書いていきます。
同著では、「公務員の未来」についても取り上げられていますが、非常に厳しい評価となっています。
公務員の未来はどうなるのか?
そして、どういった考えの人たちが生き残っていくのか?
これから公務員になろうとしている方、また、これからの活躍が期待される若手の公務員の方にぜひ参考にしていただければ幸いです。
ざっくりした本の概要
本書では、ホリエモンこと堀江貴文氏と現代の魔術師とも称される筑波大准教授の落合陽一氏のお二人が、AI化による働き方の変革や世界の未来などについて語っています。
具体的には、なくなる仕事や伸びる仕事、お金の未来、教育の未来そしてどう人生を生きるべきかといった提言などが盛り込まれています。
読み手としてみれば、日本の将来像を俯瞰した上で、自分がどこにゴールを設定し、どう行動して行くべきかということを考える材料になる良書です。
以下で詳しく述べますが、AIの台頭に対して優位性が無い(つまり既存の仕事のやり方ではその多くが代替されうる)公務員という仕事だからこそ、全員が読んで将来に備えるべきと言っても過言では無いと思います。
公務員の仕事はほとんどいらない
少し刺激的ですが、公務員の仕事についてはこんな感じで記載されています。
公務員の仕事はほとんどいらない
公務員がやるべき仕事なんて、ほとんどない。
これから20〜30年くらいのスパンだけでみても、
公務員が絶対安泰だとはまずいえない。
なんでもスマートフォンで申請できるなら、誰も窓口まで足を運ばないだろう。
引用 「10年後の仕事図鑑」P98、堀江貴文×落合陽一著
これは間違いなくその通りだと思います。
また、電子申請(電子署名)のセキュリティが、ブロックチェーン技術(=改ざんができない)で完璧に担保される未来はもう目の前にやってきています。
AIとブロックチェーンにより、今人がやっているチェックや承認作業はほぼ機械で代替されるでしょう。
また、引用の部分はあくまで例示として、窓口や各種申請(要はルーチンワーク)の話をしていますが、AIは過去の膨大なデータを学び、そこから最善手を導き出す(しかも人間より圧倒的に早く、正確に)というものですから、窓口業務などにかかわらず前例踏襲で判断をするあらゆる仕事が代替可能になってくるでしょう。
(→一見ルーチンっぽくない仕事でも、前例に基づきルーチン的な判断をしている仕事が大半です)
僕の行政経験上、旧来の自治体の仕事のやり方であれば、90%以上の仕事はAI化出来るように思います。
あとは導入コストとの比較だけということになります。
どういった人材が生き残るのか?
落合氏は以下のように語っています。
今のところ、統計処理からもたらされる最適化プロセスには「これがやりたい」という動機がない。ゴールを与えれば人間には太刀打ちできないスピードと精度で処理をするのに、いつも指示待ちなのが残念なところだ。
つまり、モチベーションを持って働けるところに人間の役割があり、人間社会をどうしたいか、何を実現したいかといったモチベーションは、常に人間の側にある。
引用 「10年後の仕事図鑑」P144、堀江貴文×落合陽一著
過去の前例に基づいてやれる仕事(=統計処理からもたらされる最適化プロセスで対応可能)はAIによって代替されていくことになりますので、落合氏の言っているように、AIと人間の違いを踏まえて日々行動をしていくことが必要になると言えます。
より具体的に言えば、「他人と違うことを(モチベーションを持って)やっていく」こと。
そして、そこにおいて他者と比べて圧倒的な優位性を持つということです。
→イヤイヤ他人と違うことをやっていても圧倒的な優位性は持てません。
ホリエモンが、1/100の能力を3つ掛け合わせれば100万分の1の人材になると言っていますが、要は自分が熱中できて、しかも周りより優れていることがあれば何でもいいのだと思います。
例えば、実業界に圧倒的な人脈があるとか、対議員への交渉なら役所の中でこの人しかいないとか、個人でやっているtwitterフォロワーが1万以上いるとか、AIの効果的な使いこなし方を誰よりも分かりやすく周りにレクチャーできるとか、市内で最も飲み屋に詳しいとか(google翻訳でも使って、各種SNSで世界に発信していけば、その人自体が超名物の観光スポットとして多くの外国人を呼び込むといったことだってあり得ます)、とにかくその分野で「この人」というのを目指せばAIから優位性をもって勝負が出来ます。
一方で、ルーチンワークしか出来ない人はもちろんのこと、現在は重宝されている何事もソツなくこなせるといった器用貧乏的な人の優位性は低くなっていくと考えられます。
ホリエモンの言葉
やる前から「成功するかどうか」「失敗する確率はどれだけか」なんて考えていたら、結局、いつまで経っても実行に移せない。
(中略)
実現可能性をまず考えて尻込みするような人間は、リスクをとらないこと自体が最大のリスクだということに気づいていない。
(中略)
あなたが問うべき対象は未来ではなく他でもない、「自分」だ。
自分の「これが好きだ」「これがしたい」という感覚を信じ、それに従って下した判断を、誰のせいにもせず生きる。
引用 「10年後の仕事図鑑」P235〜236 堀江貴文×落合陽一著
僕は、この言葉に全てが凝縮されていると思います。
公務員として生きるのであれば、その中で自分の最もやりたいことを追求すればいいわけですし(もちろん、組織である以上は従わざるを得ない部分もありますが)、公務員では追求できないと思ったなら潔く辞めて、「これがしたい」という感覚に従って生きればいい(お金の話は敢えて触れませんが、そういったことも本の中で触れられています)という、ただそれだけの話です。
形式的に、熱を入れずに生きていたら、間違いなくAIに淘汰されます。
「半端な人」こそ今後の世界では取り残されていくことになるでしょう。
おわりに
例えば、アリからすれば人間の行動はひどく不規則(足が上から降ってきたと思ったら消えたの繰り返し)な動きに見え、先の動きを予見をすることが出来ません。
一方で、人間からすれば、ただ目的地に向かって規則的に歩いているだけです。
公務員として日々決まった職場に通い、家でゆっくり団らんし、休日は家族サービスをするといったことを繰り返しているだけであれば、確かに当面は幸せかもしれませんが、激変する未来に直面した際にはアリのように戸惑うしか無いでしょう。
しかし、日本(世界)の先端を行っている人の肩に乗ってみることで、未来を予測できる可能性は圧倒的に高まります。
そして、そのために自分が何をすべきかというところも見えてきます。
行動を形づくるのは「考え方」です。
自分の「考え方」に強烈な刺激を与えるといった意味でも役に立つ一冊だと思いますので、気になった方はぜひ一読されてみることをオススメいたします。
また、公務員という観点に絞らず、本書の内容について幅広く詳細にまとめた記事は以下ですので、より詳しく内容を知りたいという方はこちらの記事を読んでみるのもいいのではないかと思います。
今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
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