公務員の仕事内容について思うこと〜エッセンシャル思考を読んで〜

こんにちは、シュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

現役公務員の方ならうなずいてくれるかと思うのですが、公務員の仕事って、何に使われてるんだか分からない照会ものとか、単に前例で続いているどうでもいいような事業とかがたくさんありますよね。

 

僕も、絶対これどうでもいいよなぁという仕事に対応して残業時間が延びたりすると、すごーく虚しさを感じたりしたものです。(どうでもよさそうなことほど事務処理が面倒くさかったりするんですよね)

 

最近読んだ「エッセンシャル思考(グレッグ・マキューン著)」は、まさにこういった無駄な仕事にどう向き合うべきかという点について深く考えさせられる内容でした。

今回は、同著を踏まえて公務員の仕事について考えたことを書いていきます。

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「エッセンシャル思考」とは?

要は、「自分にとってどうでもいいものは全て捨てて、本当に重要なことをやることに特化していけば、成果も上げられるし、幸せにもなるよー」ということが書いてある本です。

 

経営の神様であるドラッカーもこの思考の体現者であったことが、本の中で具体的な逸話とともに取り上げられています。

 

『少ないもの(本当に重要なもの)をより良くやることに特化して、人的資源及び時間を投入すれば、圧倒的な成果を残せる』

 

この点から考えてみると、今の公務員は、あれもこれもと事業をやり過ぎています。

しかも、一旦やり始めるとなかなかやめられず、増えていくものの方が多いというジレンマに陥っているのが実態です。

 

公務員の業務分担について

公務員の業務は細かすぎる上に多すぎる→縦割りになる

公務員には個人ごとに業務担当表があり、

 

・○○事業に関すること

・××事業に関すること

・▲▲大会に関すること

・□□係の予算執行管理に関すること

 

といったような感じで10個〜15個くらい業務が並んでいたりします。

 

ここに、本当にどうでもいいような事業(誰の役にも立たない自己満足のような事業、誰が使うのかも分からないような統計、人がほとんど来ない研修などなど・・・)がたくさん紛れているんですね。

 

しかもこの「数」をベースに、この人にはこれくらい配分しようとか、そういう全然本質的でない議論が、年度末に課長・課長補佐と係長あたりで行われているのが実態です。

(もちろん項目ごとの軽重も検討はしていますが、見た目の数も重要な要素と捉えられています)

 

そして、これら配分される事業は係内では基本的に被りません(副担当というものはありますが形式的です)。

要は縦割りになるわけです。

 

業務が細かすぎて多すぎるから、本質とズレていく

ここで、人と仕事について考えてみます。

 

新しい環境であっても、業務を一緒にやって1ヶ月もすれば、この人はこういう点が得意そうだ、好きそうだ(逆に、こういう点が不得意だ、嫌いだ)というのは見抜けるものです。

ここを見抜いた上で仕事をしていくことが、業務をスムーズに遂行させるための秘訣であることは言うまでもありません。

 

例えば、

  • 何でも色んなことに首を突っ込みたいタイプの人に対しては、他の人に比べて積極的に声をかけて現状報告を行う。
  • 細かな指摘をしてくる人がいるのであれば、書類を回す前に直接相談する。
  • その人が得意な分野については、思い切ってお願いをし、十分に感謝を伝える。

などなど。

 

仕事とは、結局人対人で進むものですから、相手の性格や適性を見極めて対応していけば、大抵はスムーズに事が運びます。

当たり前の話ですが、各個人の適性こそが仕事においてめちゃくちゃ重要な意味を持つということです。

 

個人レベルで、上で書いたような工夫をしていくというのは、現行のシステムにおいてはベターな仕事の進め方だと思いますが、本質的に言えば、そもそもの業務分担の時点において、人の適性が加味されていることが最も効果的だと言えます。

 

このことについて「エッセンシャル思考」では、

「各人の適性に合った業務を、各人の役割を明確にした上で配分し、しかも、より少ないもの(より重要なもの)に絞ってやっていく方が効果も圧倒的に大きいし、本人たちも幸せ」

と書いています。

 

ただ、現状の公務員業界においては、そういう本質からあまりにもズレた業務配分が行われています。

結局は、最初に書いた通り、業務が細かすぎて多すぎるというのがその大きな要因です。

業務が多すぎるから、適性うんぬん以前にとにかく機械的に業務を割り振らざるを得ないわけです。

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それでは、どうすればいいのか?

最初の選択に時間をかける

同著では、「本当に大切なものは何か」ということを、あらゆる選択肢から検討することに時間をかけることの重要性について触れられています。

 

そのためには、どこかのタイミングでしっかりと時間を取り、例えば係としてどの事業が本当に必要か(そして、どれを捨てるのか)、なぜそれが本当に必要なのか、真に住民に役立つのかなどをしっかり検討していく必要があります。

 

与えられた業務だから全部大切だというのは何も選択してませんし、考えることを放棄することに他なりません。

 

上司が理解する

これはある意味どうしようもない部分ではありますが、上司の理解が必要なのも言うまでもありません。

 

国が補正予算を組んだから乗っかろうとか、全部国費で予算の持ち出しが無いからとりあえず申請しようとか、議員から、なんであの事業はやらないのかと言われたから対応しようとか、そういう上司(特に課長クラス)は非常に多です。

 

立場としての気持ちは分からないわけではないですが、正直的外れですよね。

 

まさにどうでもいい業務が増え、本当に効果を発揮できるはずの施策、やるべきはずの施策が埋れていきます。

 

補足

ちなみに、担当者レベルでも、新規事業を安易に実施しようと考えたり、国の補正予算に乗っかろうと考えたり、結構そういう人が多いです。

 

予算担当者であれば、「全額国費なら・・・」という目線で考えるのはまだしも、事業担当者であれば安易な事業立案は避けるべきです。

予算要求にかかる時間を食い物にする上に、さらに事業が分散化することで、結果として大した成果が得られないのは目に見えています。

 

→新規事業をやる理屈なんて腐るほど立ちますが、その成果というものを無視する人が多すぎるのは大きな問題だと思います。

ぶっちゃけ、借金経営の自治体にいながら、新規事業を濫発しようとする発想になってしまうのが個人的には理解できませんでした。

 

結局のところ個人から始めるしかない

僕が県庁生活時代に同期と話をしていて感じたのは、多くの人が人員の最適配分や、無駄な業務の削減のような方向性を期待はしているものの諦めている、または、誰かが変えてくれることを望んでいるということです。

 

基本的に、人を変えることは出来ません。

 

だから、結局は自分からやるしかないです。

 

例えば、

  • どうでもいい事業はとにかくやめる、今年度はやらなければならなかったとしても、来年度の予算要求はしない
  • 普段の業務の中で、本当に重要な業務以外にはできるだけノーを言う
  • 住民にとって本当に重要な事業を見極め、他を捨てる提案をする(また、そういったことを係の中で話すきっかけを作る)

などなど・・・。

 

また、組織がなかなか変わらなかったとしても、自分の中で本当に大切なもの以外はどんどん捨て、さっさと帰って自分の幸せのため(家族、趣味など)に時間を使った方が絶対に有益です。

 

それを自分勝手だと思われたとしても、どうでもいいことだと思います。

 

冷静に考えれば、明らかにどうでもよくて、何らの成果も生み出さないような事業のために、人生において最も貴重な時間を浪費することがどれだけ無意味なことかは分かると思います。

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捨てなければ生き残れない

やることがあまりにも分散していて、しかも人的資源が適正に配分されていない現状の中では、人は何でも屋にならざるを得ません。

 

しかしそれでは、何でもそれなりにこなす能力は身に付いたとしても、圧倒的な成果を出すためのずば抜けた能力を身に付けることが出来ません。

 

公務員はプロフェッショナルよりもゼネラリストであることが理想とされています。

部署が幅広く変わるという性質上、色々なことをこなせることが要求されるためです。

しかし、ゼネラリストと何でも屋は違うはずです。

 

保健福祉部署であれば、その中で本当に重要なものを見出し、そこに集中して取り組むことで成果を出す、農業部署であれば、その中で本当に重要なものを見出し、そこに集中して取り組むことで成果を出す、それこそが真のゼネラリストであると僕は考えます。

 

少し話は変わりますが、先日オープンした無人コンビニのアマゾン・ゴーや、アメリカの最大手投資銀行ゴールドマン・サックスのトレーダーがAIの登場により600人から2人になっているといった話など、AIの進展は目覚ましいものがあります。

今後の世の中では、AIに対する司令官的役割を求められる一方、ルーチンレベルの業務は全てAIにやってもらう(しかも圧倒的に速いし確実)ということになっていくのは確実です。

 

つまり、何でもそれなりに出来るみたいな既存の公務員の仕事のやり方では、今後AIに取って替わられるのはほぼ必然的と言えるのではないかと思います。

(実際、オックスフォード大のマイケル・オズボーン教授の論文では、10年後に無くなる仕事として、行政事務員(国・県・市町村)が入っています

 

「捨てる」ことは既得権益(内部であれば、議員にいい顔をしたい課長や部長、外部であれば各種事業者など)からの抵抗を伴うため、容易ではない事は十二分に承知していますが、そうしたところを打破して行かないと、公務員全体としてはより苦しい状況になっていくのではないでしょうか。

 

今回の記事を見て何か感じるものがあれば、ぜひ個人的なところから改革を始めて欲しいと思います。

 

また、上で書いてきたことに共感を覚えた方であれば、「エッセンシャル思考」もぜひ読んで見ることをオススメします。

→小難しい本ではなく、非常に読みやすいです。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

>>こちらの記事もオススメです

優秀な公務員になるための仕事術!徹底的に情報の質と人にこだわろう

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2 件のコメント

  • こんにちは!とある市町村職員です。楽しくブログを拝見しています。
    私もこのエッセンシャル思考に同感で、業務を絞って、大切な事業をブラッシュアップするべきだと思っています。私の市町村もまさに業務が多すぎてただこなしているだけになっているんですよね!仕事のことで悩んでたとかにこの記事を見ていたので、感動いたしました笑
    今後もブログ記事楽しみにしてます!

    • とある市町村職員さま

      こんにちは、この度はとても嬉しいコメントをくださりありがとうございます。

      実際成果に結びつくか否かにかかわらず、対議会等のしがらみなどの中で建前で業務が増えてしまっているというのはどこの自治体でもあることかと思います。

      本当は、少ないものに集中してこそ効果が出せるという本質に立ち返ることが大切ですよね。

      愚痴ばかり言っても仕方がないので、ぜひ個人レベルとして普段の業務において何か気づきを活かしていただければ幸いです。

      引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

      ありがとうございました!

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