公務員の仕事内容

銀行に出向した公務員が見た違いとは?体育会系と文化系、行動派と慎重派。

こんにちは、元公務員のシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

今回は、公務員と銀行員の違いがテーマです。

僕が県庁時代に経験した2年間の銀行出向を踏まえて、両者の性格を比較しました。

 

実際のところ、両者にはかなり大きな違いがあります。

 

公務員と民間(銀行)のどちらを選ぶか迷っている人や、転職(公務員から銀行、銀行から公務員の両方)を考えている人の参考になれば幸いです。




基本的に公務員はエネルギーが低く、銀行員は高い

公務員はエネルギーが低い

銀行員はエネルギーが高い

 

これが大原則になります。

もちろん例外もありますが、基本的な違いとしてはここを押さえておけば間違いはないです。

 

以下で色々と書いていきますが、この点を踏まえて見ていくと理解しやすいかなと思います。

 

なお、出世をしている人についてはどちらもエネルギー値が高い人が多くなる傾向にありました。

あくまで僕の感覚ですが、僕が勤務していた県庁の部長クラスではエネルギーの高い人とそうでない人が半々程度、銀行の役員クラスはほぼ全員がエネルギーの高い人という感じでした。

 

公務員は慎重派、銀行員は行動派が多い

公務員=慎重派で確実。しかし、行動をしない評論家も多い

公務員は何につけてもとにかく慎重です。

 

焦ったところで他の同僚や他の自治体に功を取られたりすることはない(あってもあまり評価として重視されないし、若い頃は出世面の差もつかない)ですから、どちらかと言えば大きな失敗をしないということが重視されるということになります。

 

なので、慣例的に行う各種調査であったり、イベントの進行管理、予算の進捗管理などは、やけに丁寧でミスが少ないというのはあると思います。(一方、スピードは遅いです)

 

また、大きな失敗をしないためには業務が増えない方が良いですから、あれこれ理屈を述べるばかりで全然行動をしない評論家みたいな人が多くいます。

確かに無駄な新規事業はやらないほうがいいのですが、やらざるを得ないことであっても自分のところには仕事が来ないように立ち回る人も多かったです。

 

銀行員=行動派で常に利益に目を光らせている

銀行員はとにかく「利益」に目を光らせていて、貪欲です。(一方で、お客様のためという部分は若干軽視されている感もありましたが・・・)

「利益」を得るためには商品を売るしかありませんから、行動派が多くなる傾向にあります。

 

また、何かトラブルがあった際のスピード感(解決策の検討・実施、すぐに先方に足を運んで謝罪をするなど)も、公務員に比べると圧倒的でしたね。

→公務員の場合、まずはトラブルの要因を慎重に分析してから対応を考えるといった傾向にあり、スピードが遅いのはもちろん、そもそも先決して解決すべき点は何かという点を見誤っていることが多々ありました。

 

実際問題として、お客様へのトラブル対応が遅くなることは、信用の失墜=利益を失うことに直結することを良く分かっているからこそ、このようなスピード感のある対応ができるのだと感じました。

 

こうした銀行員の行動主義的な考え方は、数字で評価されるという環境にさらされてきたからこそ染み付いているものなのだろうと思います。

 

公務員の場合、行動が無駄や失敗に終わることのデメリットに着目する視点が強いです。(行動して得られるリターン(評価など)も非常に弱い)

 

銀行員の中でも、融資担当の方の性格は公務員に近い

もちろん、銀行員にも色んな方がいます。

 

銀行は大きく窓口、融資、得意先(営業担当)に分かれるのですが、得意先の経験が長い人ほど行動派であり、融資が長い人ほど慎重派(考え方が公務員に近い)の傾向にあります。

 

無造作に融資(=お金を貸す)をすれば、当然焦げ付き(=銀行の損)のリスクが高くなってしまいますから、そうしたリスクを下げるために、慎重・緻密に審査することが求められるのが融資の担当者です。

業務の性質上慎重派が多くなるということですね。

 

ただ、全体の割合で見ればやはり行動派のほうが間違いなく多かったですね。




公務員は文化系、銀行員は体育会系

銀行は結構強烈な縦社会

これはお金というエネルギーの塊みたいなものを扱っていることに起因しているのかなと思いますが、とにかく銀行員は体育会系ですね。

 

一仕事したら飲みに行こうぜみたいなノリの人も非常に多いです。

先輩の命令は絶対とまでは行かないにせよ、飲みに行くぞと誘われれば基本的に参加せざるを得ないような雰囲気でした。

 

ちなみに、行きすぎると内部監査でパワハラを指摘され、場合によっては降格・左遷されます。

公務員の降格・左遷は見たことないですが、銀行では頻繁にありましたので結構衝撃でした。

 

それに比べて、公務員はそもそも飲み行くぞ!みたいなノリの人が少なかったですね。

 

銀行員の性格は攻撃的?

銀行員のほうが公務員より攻撃的な性格の人が多い。公務員は行政職よりも技術職に攻撃的な性格の人が多い

おそらく、数字の評価で明確に出来る出来ないの差が出るとか、出世競争があるといったことに起因しているのだと思いますが、銀行員はかなり攻撃的な人が多かったです。

 

相手を貶めるための陰謀といったようなものは少なかったですが(それでもあることはありました)、かなりひどい罵声を浴びせる人もいましたし、そこまで行かずとも、他の人や他の部署のことを悪く言ったりするというのは頻繁にありました。

 

そんなわけで空気感はあんまり良くなかったですね。

 

もちろん県庁でも多かれ少なかれ、悪口は飛び交ってましたけどね。

ただ、その攻撃性とか頻度は銀行のほうが強く感じました

 

ちなみに県庁の場合は、行政職よりも技術系の人の方が罵声を浴びせる傾向にありました。

土木職とか林業職とかですね。

職員のノリも行政職に比べて体育会系でした。




おわりに

以上、公務員と銀行員の性格の違いについて書いてみました。

 

どっちがいいというのはあくまで個人の選択ですからどうこう言うつもりはありませんが、お互いにプラスとマイナスの面がそれぞれあるということです。

 

なお、自分は自分であって、環境なんか関係ないと思う方もいるかもしれませんが、環境はその人の考え方や行動に100%影響を及ぼします。

 

銀行(民間)と公務員では、特に数字や評価を取り巻く環境が大きく異なりますから、どちらに所属するかによって自分の考え方や行動も当然に変わってきます。

 

自分の目指す目標や夢がどこにあるのかという点について、よく自分自身に問いかけを行なった上で、それぞれの職を選択したいですね。

 

なお、どちらの組織でも批判とか悪口は共通して存在していましたが、これはやっぱり良くない点だと思います。

批判や悪口は、脳科学的にも悪い影響を及ぼすことが明らかになっていますが、民間でも公務員でも、組織である以上は防げない課題だとすれば、個人として努力をしていくしかないのだろうなというのは強く思ったところです。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

>>民間との比較を含め、公務員の適性(向き・不向き)をまとめた記事はこちらです