こんにちは、元公務員のシュンです!
いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!
今回は、教員(地方公務員)の退職金がテーマです。
|
についてまとめましたので、よろしければぜひご覧ください!
教員(教師)の退職金(定年・早期退職)
まずは、教員の定年および早期退職時の退職金です。
今回用いた総務省の統計では、2017年3月退職者の退職金が掲載されています。
一方、2018年1月に法律が改正され、国家公務員の2018年3月退職者の退職金は減額(平均で78.1万円減額)されました。
地方もこれに準じるため、2018年3月の推計支給額を赤字で記載しました。
教員 | (参考)地方公務員(一般職員) | |
定年者(2017.3.31退職) | 2352.9万円 | 2201.3万円 |
〃(2018.3.31退職者推計) | 2273.5万円 | 2127.0万円 |
早期退職者(2017.3.31退職) | 2316.6万円 | 2216.5万円 |
〃(2018.3.31退職者推計) | 2238.4万円 | 2141.7万円 |
※2017年退職者の額は、総務省:平成29年4月1日地方公務員給与実態調査より。以下自己都合退職者の額も同様。
※2018年退職者の額(赤字)は、2018年からの退職手当減額概要より独自推計。
なお、早期退職というのは、職場から今辞めれば少し退職金優遇するよーと言われて自ら辞めるケースですね。
50代中盤以降の方が大半です。
行政職をはじめとする一般職の公務員と比べ、100万円ほど高い金額になっていることが分かります。
つまり、定年まで勤め上げれば公務員の中でも高い退職金を貰えますよーということです。
しかし、、、ということで次に続きます。
教員(教師)の退職金(自己都合退職時)
次に、教員を自己都合で退職した時の退職金です。
先ほど、しかし、、、と書いたことが何を意味するのか、一般職の額と比較をしながらご覧ください。
教員の自己都合退職者の年齢別退職金支給額
年齢 | 人数 | 平均支給額 |
20~24歳 | 4,345人 | 12万7千円 |
25~29歳 | 9,962人 | 18万6千円 |
30~34歳 | 5,398人 | 33万1千円 |
35~39歳 | 3,414人 | 67万8千円 |
40~44歳 | 2,788人 | 98万9千円 |
45~49歳 | 2,681人 | 124万3千円 |
50~54歳 | 2,437人 | 154万2千円 |
55~59歳 | 2,431人 | 318万9千円 |
(参考)地方公務員(一般職員)自己都合退職者の年齢別退職金支給額
年齢 | 人数 | 平均支給額 |
20歳未満 | 50人 | 9万3千円 |
20~24歳 | 2,001人 | 20万3千円 |
25~29歳 | 5,193人 | 41万6千円 |
30~34歳 | 4,363人 | 73万3千円 |
35~39歳 | 3,252人 | 157万7千円 |
40~44歳 | 2,685人 | 301万8千円 |
45~49歳 | 1,988人 | 527万0千円 |
50~54歳 | 1,347人 | 684万6千円 |
55~59歳 | 1,693人 | 1178万9千円 |
見ての通りですね。
教員で自己都合退職をした場合、50歳近辺でも100万ちょっとしか退職金が支給されません。
一般職員と比較をしてみると、正直「異常」な差になっています。
どういう考えの元でこのような形になってきたのかはよく分からないのですが、年を取れば取るほど転職したり退職したりするのがためらわれるような金額体系ですね。
教師の転職先としては、学習塾や予備校講師、家庭教師、出版社での教育教材作成などが考えられ、行政職に比べれば潰しが効くから、というわけではないと思いますが・・・。
もし民間企業への転職も考えているならこれを読んでおこう
自己都合退職金は低いかもしれませんが、教師時代に比べて高待遇かつ時間のゆとりのある企業への転職をすることは可能だったりします。
もし民間転職を視野に入れている教師の方であれば、公務員時代より好条件(給与も、時間のゆとり面でも)の企業への転職を成功させた元公務員たちにインタビューした以下の記事がオススメです。
おわりに
以上、
- 教員の定年・早期退職時の退職金は、一般職の公務員と比べて高い
- 一方、自己都合退職者の退職金は大幅に低い(特に年齢を重ねれば重ねるほど不利)
という結果になりました。
ただ、自己都合退職の退職金が少ないから、定年まで勤め上げる人が多いのかと言えばそうでもありません。
と言うのも、地方公務員全体の自己都合退職者(直近1年間)のうち、教員はその53.8%(35000人/65000人)を占めるのですが、地方公務員数に占める教員数の割合は42.9%(102万人/238万人)とそこまで高くありません。
つまり、教員は自己都合退職者が多い職種であるということですね。
もちろん結婚などで退職される方もいるのでしょうが、教員を辞めて別の世界へという方もそれなりにいらっしゃるのだろうなということが分かります。
とは言え、年を経るほど自己都合退職者にこれだけ厳しいということになると、40歳を超えるとなかなか退職・転職には踏み切れないのだろうなという感じがします。
→どの職業でも大体そうですけどね(笑)
今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
>>教師の給料、退職金、離職率などを網羅的にまとめた記事はこちらです。
メールの返信や、このようなわかりやすい解説
大変、たいへん参考になりました
ありがとうございました
こちらこそご連絡わざわざありがとうございます。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。