公務員の人事

地方公務員から霞が関へ出向?激務だが優秀なエリート人材のみが歩める道だ

こんにちは、元公務員のシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

今回は「地方公務員の霞が関への出向」がテーマです。

 

本記事の内容

  • どんな省庁にどれくらいの期間出向するのか?
  • どんなポジションで出向するのか?
  • 出向する人は優秀なエリートなのか?

国の省庁には、都道府県・市町村職員・民間企業の方など数多くの方が出向しています。

僕は民間(銀行)への出向だったので、リアルな体験談は書けませんが、出向した方から聞いた話などをベースに記事を書いていきます。




どんな省庁にどれくらいの期間出向するのか?

総務省・厚労省・環境省など様々だが、持ち回りで各1名ずつ

うちの県から行っていたのは、総務省、内閣府、厚労省、環境省、国交省あたりでしたね。

各1名ずつです。

 

基本的に省庁は固定されているようで、出向期間が終わったら次の人が行くみたいな感じでローテーションしてました。

 

都道府県とか市町村によってここは異なる(パイプのある省庁が異なるため)と思います。

 

財務省っているのかな・・・。

 

事務職は2年、技術職は1年

これも自治体によって異なるでしょうが、僕がいた県庁では、いわゆる一般行政職の人が2年間、技術職の方が1年間出向していました。

 

技術職は土木職の方が国交省に行ってましたね。

他の技術職は行っていなかったと思います。

 

要は出向する職員の大半(大半というほど数はいないですが)は一般行政職の方だということです。

 

どんなポジションで出向するのか?

国家一般職の本省勤務の方と同等のイメージ

身分は、地方公務員のままで出向するケースと、一旦地方公務員を退職して出向するケースがあります。

前者なら給料・手当は元の所属から出ますし、後者なら国から給料が出ます。(そのため、後者のほうがこき使われる傾向にあるようです)

なお、官僚が地方に課長とか部長で出向しているケースは多いですが、彼らは国家公務員を一時的に退職する形を取っています。(もちろん戻る人がほとんどですが、中には副知事などを経験後、地方に骨を埋めるといったケースもあります)

よって彼らの場合、給料は地方自治体から出ています。

 

階級のイメージとしては、本省に勤務する国家一般職の人と同等と捉えておいて間違いありません。

要は同世代の官僚よりは下っ端扱いです。




出向する人は優秀なエリートなのか?

全員優秀なエリートです

国と地方は「建前」では公平な関係にあります。

 

ただ、実際には、各都道府庁には30歳ちょっとくらいの官僚が出向してきて課長のポジションでいたりするわけです。(生え抜きは50歳オーバー)

 

つまり、地方は格下扱いということです。

(実際に、官僚の方の力量があるのは事実です。地頭の良さ以上に、霞が関のハードな環境で揉まれていることに起因していると思います)

 

そんな地方の立場として、国に人材を送り込むとなれば、もちろん優秀な人材を送らざるを得ません。

 

その上、出向して揉まれた人たちは、実際にスキルも向上し、かつ、箔が付きますので、その後は順当にエリート街道を歩んでいくことになります。

(僕の勝手なイメージですが、国に出向経験があって本庁の課長になれない人はいないんじゃないかなと思います)

 

関東からの出向者は従順で、関西はドライ?

出向していた人に聞いた話では、関東は従順、関西はドライな傾向にあると聞きました。

 

霞が関はとにかく激務です。

午前0時超えどころか徹夜クラスの勤務を経験することも多々あるようです。

 

関東の人は、ここにしっかりと食らいついて頑張る人が多いのに対して、関西の人は、あくまで俺らは地方自治体所属でそこから派遣されて学んでいるだけなんだから、やり過ぎるようなことはしないというスタンスを取る方も結構いたとのことです。

 

聞いた話なので、若干誇張なのかもしれませんが、僕は好きですね(笑)

 

海外もそうですが、本来は仕事ってそういうもんですしね。

 

ただ、派遣期間で身を粉にして働くことは次のキャリアに繋がるのは間違いないでしょうから、どちらがいいとは一概に言えない(その人の信念次第)とは思います。

 

おわりに

僕も実は本省に出向しないか声がかかったのですが、妻が妊娠したタイミングだったということもあって民間(地銀)へ出向させていただきました。

 

なので、国への出向経験は無いのですが、県でやっていた仕事で、国の法律や行動計画案に対し、地方として物申していく(地方の財政負担割合が過剰じゃないか?など)というものがありました。

 

物申す内容のたたき台を作成し、全国の都道府県に意見を投げかけ、まとまったら国に出向き、知事に地方代表として発言をしてもらうようなものだったのですが、この仕事はとにかくダイナミックで、スピード感も圧倒的で面白かったです。

 

国とかかわって思ったのは、とにかくスピードのギアが一段階違うということです。

国への出向はハードだとは思いますが、非常に刺激的な面白さがあると思います。

実際、出向していた人は口を揃えてやりがいがあったと言っていましたから。

 

もし今回の記事を見て出向に興味がある方がいれば、愚直に仕事を頑張って、人事に認めてもらいましょう。(行きたいから行けるものではないです、きっちりと働きぶりが認められなければダメです)

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

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POSTED COMMENT

  1. 齊藤 より:

    記事を拝見しましたが、出向に関しては国家公務員になって派遣先へ行く(いわゆる割愛)こともあるので誤りかと思います。
    私自身は現在、地方公務員の身分で省庁出向中ですが、割愛の方もたくさんいらっしゃるので、ご留意いただけますとありがたいなと感じます。

    • シュン より:

      非常に具体的なご指摘をありがとうございます。
      その点私の知識不足がありましたので訂正させていただきました。
      ご連絡いただき、心から感謝申し上げます。