公務員の転職・退職

教員の退職者はめちゃくちゃ少ない!行政職公務員や民間と離職率を比較しました。

こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

今回は、教員(公立校の先生)の離職率をテーマに書いていきます。

行政職の地方公務員や民間企業の離職率データを踏まえた比較などを行っていきます。

 

※公務員の職種ごと(行政職や警察官など)の離職率や転職事情をまとめた記事はこちらですのでこちらも興味があれば別途ご覧ください。




教員の離職率はどれくらい?

まず、教員の離職率を算出するために、教員全体の人数と、希望退職者の人数を見ていきます。

教員全体の人数と希望退職者数

地方公務員の教員の人数は全国で85万3956人(幼稚園や大学の教員も含むが、ほとんど公立小中高の先生)です。(うち25歳未満は5万5766人

※総務省「平成28年4月1日地方公務員給与実態調査」より

 

うち普通退職者(=定年退職以外の希望退職者)の数は5755人です。(うち25歳未満は307人

※総務省「平成28年度地方公務員の退職状況等調査」より

 

教員全体の離職率は約0.67%

先ほどの数字に基づき、教員全体の離職率を計算してみます。

 

5,755(普通退職者)/853,956(全体人数)=0.674%

参考:一般行政職地方公務員の離職率=0.769%

 

概ね一般行政職の地方公務員と同じくらいの離職率となっています。

 

25歳未満の教員の離職率はさらに低く、なんと0.55%

次に、25歳未満に絞って離職率を算出してみます。(民間企業の3年以内離職率と比較をするため)

 

307(普通退職者)/55,766(全体人数)=0.551%

参考:25歳未満の地方公務員(一般行政職)の離職率=0.912%

 

ということで、25歳未満の離職率のほうが教員全体の離職率より低いという結果になりました。

行政職は25歳未満の方が若干高い(警察官は圧倒的に高い)ので、逆の結果ですね。

 

教員の場合、25歳〜40歳で辞める人が多い

教員の年齢別希望退職者の割合(=年齢別の希望退職者数/教員の希望退職者全体数)は以下です。

  • 25歳未満の希望退職者(307人)/普通退職者全体(5755人)=約5%
  • 25〜30歳未満の希望退職者(1524人)/普通退職者全体(5755人)=約26.5%
  • 30〜35歳未満の希望退職者(1122人)/普通退職者全体(5755人)=約19.5%
  • 35〜40歳未満の希望退職者(832人)/普通退職者全体(5755人)=約14.5%

25〜40歳の層で希望退職者の60%を占めます。

 

新人の頃よりも、少しベテランになってからのほうが離職者が多いということですね。

→仕事が嫌になって辞めた人もいるでしょうが、寿退社みたいな人もいると思います。そのあたりの理由詳細まではデータからは分かりません。

(総務省「平成28年度地方公務員の退職状況等調査」より)




民間の3年以内離職率に比べれば圧倒的に低い

民間企業の3年以内離職率は高卒40%、大卒30%

厚労省が出している「新規学卒者の離職状況」によると、平成26〜28年の期間における民間企業の3年以内離職率は以下です。

  • 高卒者が40.8%(1年以内19.5%、1〜2年以内12%、2〜3年以内9.3%)
  • 大卒者が32.2%(1年以内12.3%、1〜2年以内10.6%、2〜3年以内9.4%) ※1000人以上の大企業の場合だと24.3%

 

教員の3年以内離職率は1.6%

既に算出した通り、教員の25歳未満の離職率は0.551%でした。

教員の3年以内離職率の公式データはないため、単純にこの数字を3倍して推計すると、教員の3年以内離職率は約1.65%となります。

 

民間とは比べものにならない(しかも1000人以上の大企業と比べても)ほど圧倒的に低い数字であると言えます。

 

好条件の民間へ転職することも十分可能

より良い条件の民間企業に転職した元公務員たち

教員の離職率は低いですが、そうは言っても辞めたいと思っている方は結構いると思います。(潰しが利かないのではないかと思っていて一歩踏み出せないという人も多いでしょう)

 

そういう方の場合、公務員時代に比べて好条件(給与面も、時間のゆとりの面でも)の民間企業へ転職を成功させた元公務員たちにインタビューをした以下の記事を読んでみるのがオススメです。

 

内定までの流れや、彼らが使用したオススメの転職サイトなどについて解説しています。

 

おわりに

なかなか教員採用試験に合格できず、臨時的採用教員とか臨時的任用教員といった非常勤の立場で数年間働きながら正規教員となる機会を待つ人も多いです。

そうした難関試験を突破して教員になることのモチベーションの高さが離職率の低さに繋がっている面はあると思います。

 

一方、そこまでして教員になったのだから辞めるに辞めれないという人も多くいるのでしょうが・・・。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

>>教師の給料、退職金、離職率などを網羅的にまとめた記事はこちらです。