黒澤明の映画「生きる」の感想。僕はこれを見て公務員辞めました。

こんにちは、シュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

今回は、市役所の市民課長を主人公にした作品である、黒澤明監督の名作映画「生きる」の感想を、主人公と同じ役所の職員(元ですが)という立場から書いてみます。

 

僕が公務員を辞めるキッカケの一つにもなった映画です。

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映画「生きる」のあらすじ

印鑑押すだけの市民課長があるきっかけで超行動派へ

黒澤明監督の映画「生きる」は、ある市役所の市民課長(主演は名優の志村喬)の人生の転換期を描くことで、人生のあり方について問いかけてくれる映画です。

 

ベルリン国際映画祭ではベルリン市政府特別賞を受賞しています。

 

ざっくりしたあらすじは以下の通りです。

 

  • 事なかれ主義の主人公、渡辺市民課長はただハンコを押すだけの毎日を送っていた
  • 公園を作って欲しいと訴える市民たちが市民課にやってくるが、課長は相手にせず他の課に要望に行くよう伝え、市民は各課をたらい回しにされる
  • そんな課長がある日体調不良を感じて病院に行くと、末期ガンであることが発覚する
  • このまま死んでいいものかと思い悩む課長は、飲み屋で出会った小説家と役所を無断欠勤して遊び回る
  • そんな中、元部下の女性に出会う。彼女は転職し、おもちゃを作っていると言う
  • 「課長さんも何か作ってみたら?」と彼女に言われて思い立つ
  • その翌日役所に出勤すると、冒頭公園の設置を求めに来た市民の要望書を引っ張り出し、公園の設置を実現すべく各課の調整に尽力する
  • 各課からは大いに迷惑がられながらも、ついに公園が完成する
  • 公園のブランコに座りながら彼は息を引き取る
  • 通夜の席では同僚たちが彼の行動を褒め称え、事なかれ主義のお役所仕事を打倒しようと気勢を揚げる
  • しかし、翌日の市役所は今までと何も変わらず、市民をたらい回しにする日常があった
  • 一方で、彼の作った公園は子どもたちの笑顔であふれていた

 

典型的なお役所仕事をしていた渡辺課長が、死に直面することで自分の使命に気づき、情熱を持ってそれをやり遂げるまでの姿を描くことで、公務員に限らず全ての人々に対して生き方を問いかける普遍的な内容となっています。

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これを見て公務員を辞めた!?

僕にとって一番響いたセリフ

僕がこの映画を見たのは県庁職員を辞めるちょっと前です。

タイトルであおっておいて何ですが、この映画を見た時点では、辞める意思はほぼ固まりつつありました。(辞める直接的な引き金というよりも、その一要素という感じです)

 

それでも、この映画が僕に与えた影響はかなり大きいものがありました。

特に、主人公の課長と同じ公務員という立場にあったため、課長の言葉や市役所内でのやり取りが非常にリアルに響きました。

 

中でも特に響いたものは、余命短いことが発覚した後に出会った元部下の女性に課長が放った

「ただ忙しくて、ただ退屈なだけだった」

というセリフです。

 

これには本当に深い共感を覚え、このまま役所に勤め続けたら自分も間違いなく同じことを思うことになる、そうなったら死んでも死に切れないと強く感じたことを覚えています。

 

仕事を押し付け合い、その調整で物事がなかなか進まないのがお役所

僕が役所生活の中で特に強く感じていた(好きでなかった)のは、映画の中で課長がいざ公園を作ろうと行動をし始めた時に直面したように、とにかく各課とも腰が重く、押し付け合いやら何やらに時間ばかり使って、肝心の物事が前に進まないということです。

課をまたいでやるような仕事は特にそうです

 

各課とも、自分たちが何らかの役割を引き受けることをとても嫌がります。

(実際、そもそも無駄な事業がたくさんあるので、引き受けたくない気持ちが分かるケースも多々ありますが、一旦それは置いておきます)

 

というのも、単純に実務的に仕事が増えるから面倒だというのもありますが、それを引き受けたからといって大きく評価が上がるわけでもない、それどころか失敗のリスクがあり、むしろ損をする可能性が高い・・・。

そういった思惑による押し付け合いが常に役所の中には渦巻いています。

 

そのため、何をするにしても非常に細かな調整が必要であり、物事が遅々として進まないことが多いです。

 

そこで、映画の渡辺課長のように粘り強く行動し、住民の利益のために働くというのが理想の公務員像の一つだと思いますが、僕は、この目的に対しあまりにも回りくどい組織文化に関し、大いなる不毛さを感じていました。

 

例えて言えば、北に真っ直ぐ100メートル進めば1分でゴールに着くのに、西に行ったり東に行ったり、時には南に行きながら1時間もかけてゴールに辿り着く感じです。

 

それが役所の仕事だと言われればそれまでですし、また、そんな中でうまく立ち回るのが上手な方は確かにいましたし、そこにやり甲斐を感じている方もいらっしゃるのだとも思います。

 

しかし、そういった仕組み自体、僕にはひどく複雑怪奇で意義を感じないものでした。

ゴールがあるならシンプルに皆で前に進めばいいはずだというのが僕の思想なので。

 

役所はそういうものなんだと受け入れ、情熱もなく無難にやり過ごすのか、もしくはガンが判明してからの課長のように、周りに嫌な顔をされ、対立をしながらなんとか物事を進めていくか。

 

前者であれ後者であれ、そもそも役所の仕組みが全く自分の思想と合致していないため、まさに渡辺課長の言葉を借りれば「大きな退屈さと単なる忙しさ」を永遠に感じ続けることになるだろうと思いました。

そして、結果的に公務員を辞めることにしました。

関連記事公務員に向いてない人はどんな人?実際向いていなかった元県庁職員が語ります

関連記事元地方公務員が語る公務員のやりがいと本音

 

決断することの大切さと、そもそも何を大切にすべきかが重要ということを教えてもらった

僕は今こうしてブログを書いていますが、ブログの場合、今日は何人が見たという数字が出ます。

現時点で月に30万を超えるアクセスがありますから、おそらくそれなりに人の役に立っている部分もあるのだろうと感じています。(もちろんそうでない部分もあるでしょうが)

 

そして、僕自身はこういうシンプルなことが好きです。

だから、公務員を辞めた決断には何の後悔もありません。

むしろ、この決断というのは間違いなく人生を豊かな方向へ進めてくれることも確信しています。

 

役所に限らず、どんな仕事であっても、自分は何をすべきかを見極め、そして決断し、他を切り捨ててそこに集中していく。

そのような生き方こそが人の能力を最大限高めてくれる生き方だと思いますし、そういったことを決断の間際にいた僕に大いに訴えてくれたことをこの映画には感謝しています。

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いつやるか?今でしょ(笑)

映画のラストでは、同僚たちが課長の通夜の席であげた気勢も虚しく、役所では以前のような事なかれ主義の日常が始まります。

その一方で、公園で楽しく遊ぶ子どもたちの姿も描かれます。

 

行政は人の役に立つ仕事をやってナンボですから、「成果」にスポットを当てた場合、渡辺課長は本当に素晴らしい仕事をやり遂げたということになります。

(費用対効果と言われればまた別の話ですが)

 

一方、彼は死に直面してようやく自分のやるべきことにようやく気づいたわけですが、はっきり言ってそれでは遅いと思います。

 

  • そういう事態になる前に、やるかやらないか。
  • 自分にとって退屈なことを選ぶのか、そうでないことを選ぶのか。
  • 自分の使命は何なのか。

 

僕がそうだったように、役所に勤めている方には大いに感じるものがあるでしょうし、そうでない方も自分の人生を見つめ直すきっかけになる作品だと思います。

今色々と迷ったり悩んだりしている方にはぜひオススメします。

 

おわりに(行動しましょう!)

使命に目覚めた後の課長は、とにかく行動して行動して行動します。

散々各課長や助役(副市長)から嫌味を言われたり圧力をかけられたりしながらも、めげずに行動をし続けます。

 

理屈を頭でこねくり回すのではなく、ひたすら行動する。

そうして最後には公園を完成させるという結果を出す。

 

結局は行動をすることでしか何も変わらないという大切なことも示してくれていると思います。

 

しかし、ラストの市役所の同僚たちの様子にもある通り、一時的に情熱がわき立っても、行動し続けるというのは難しい。

だからこそ、行動すれば他と際立った成果を成し遂げることができる。

 

いついかなる世界においても、偉大な成功を成し遂げるのは行動なのだろうと思います。

だから、何かを迷っているなら決めて行動してみましょう。

それこそ異常なほどに行動すれば、必ず何らかの結果は出ますよ。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

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2018.06.12

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