公務員試験の面接対策

【公務員面接】嫌なツッコミをする面接官と受験生のやり取りに学ぶ面接対策

こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

今回は、公務員試験面接対策がテーマです。

すごく嫌なツッコミをする試験官との面接のやり取りを例に、説得力ある回答のヒントをつかんでほしいと思います。

 

本記事の内容

  • 志望動機に関する嫌な面接官とのやりとりと対応策
  • 趣味に関する嫌な面接官とのやりとりと対応策

なお、僕自身の公務員試験実績は、国家総合職1次試験合格(2次辞退)、県庁2位最終合格、予備校(LEC)の模試関東2位などです。

また、県庁の面接では2回合計で80%オーバーの得点を取っています。

この辺りが記事の信頼性担保になるかなと思います。




志望動機に関する嫌な面接官とのやりとりと対応策

志望動機に関するやりとり

面接官
面接官
じゃあ志望動機を聞かせてください。

受験生
受験生
はい!

僕は(色々地元アピール)、生まれ育った〇〇市に恩返しをしたいと考えて志望しました。

面接官
面接官
地元じゃなくて、国とか県は考えなかったの?

受験生
受験生
国は政策立案的な仕事、県は国と市の調整役的な役割、市役所は対住民最前線の窓口だと考えています。

地元への恩返しという点でも、直接住民の方たちと接してニーズを伺いながら貢献する仕事をしたいと思っています。

面接官
面接官
地元密着で対住民の仕事がしたいってのは分かったけど、なんでそれがやりたいの?

受験生
受験生
昔から人とやり取りをするのは好きでしたし・・・

面接官
面接官
好きなのは分かったけど、対住民のニーズをしっかりくみ取るような仕事をできると思う根拠ってあるの?

受験生
受験生
根拠ですか?えーと・・・

 

やりたい仕事に関するやりとり

面接官
面接官
どんな仕事をやりたいか教えてください。

受験生
受験生
観光施策に興味があります。

市で行っている〜の施策については、全国でも〜という点が素晴らしいという評価を受けており(と色々内容を語る)、すごく感銘を受けたので、ぜひ一緒に取り組みたいと思っています。

面接官
面接官
色々調べてきたのは分かったけど、何でその施策がやりたいの?

受験生
受験生
小さい頃から旅行が好きだということもあり、大学時代も色々旅行をし・・・

面接官
面接官
好きと仕事ができるかは違うんじゃない?

受験生
受験生
えーと・・・

 

どう回答すれば良かった?

嫌な試験官ですね(笑)

 

さて、これら2つのやり取りでツッコミに耐えられなかった理由を挙げるとすれば何だったでしょうか?

 

それは、

「知識に基づいて話すこと」と「その人の経験や強み」との結びつきが弱い

ということです。

 

面接において、ただやりたいとか、ただ好きだからという話は、何の説得力も持ちません。

(→実際仕事をする上ではこれこそが結果に結びつくのですが、面接というゲームの中では別の話です)

 

1つ目の志望動機の話で言えば、国・県・市との役割の違いを説明できることは確かに重要です。(同様に民間と公務員の違いなどもそうです)

その前提はしっかり押さえた上で、

なぜあなたは市の役割を担いたいと考えるのか。

あなたはその仕事において、自分のどういう能力を発揮できると考えているのか。

その能力を持っているという根拠は何なのか?

という点について答える必要があります。

 

例えば、「対人コミュニケーション能力」という切り口で語る一例を挙げてみます。

大学でボランティアサークルに入っていた時に、〜といったトラブルがあったが、自分が丁寧に相手の方と話し合ってニーズを聞いた上で、〜といった行動を起こし、相手の満足につながった。

この経験を通し、「相手はこれを求めているはずだという思い込み」と、「相手が本当に求めていること」には違いがあるということを強く感じ、そのズレを解消するためのノウハウを身につけることができた。

その後のサークル活動では、ノウハウを活かして〜の成果を出した。

また、直接対話をする中で課題解決をしていくことの面白さをそれ以来感じている。

こうした経験を活かし、対住民最前線の市役所でニーズをくみ取りながら課題解決に当たっていきたいし、その能力もあると考えている。

これであれば、市役所で対住民との仕事をやりたいという理由、またそうした仕事で成果を出せる能力の根拠について、一定の説得力を与えることができるでしょう。

 

要は、あなたの強みを活かして課題解決をした経験と、市の役割というところを結びつけられれば根拠が出てくるということです。

 

これに対して、

「ニーズをくみ取るというのは財政的にも困難だったり、一部不当な要求をしてくる人もいるよ」

みたいなツッコミもできますが、むしろこういう強みを持っているのであれば、

「まずはしっかり相手の話を目を見てとにかく聞きに徹することが重要だということを学びましたので、その上で出来ないことは出来ないとお断りすれば、相手の方にも不快な思いをさせずに対応できると考えます」

みたいな切り返しができると思います。(というわけで、自分の本当の強みでないとだめですね。作り話ではボロが出ます)

 

観光の例も同様ですね。

施策内容を調べることだけにとどまらず、その仕事に求められる能力はどういうものか想像し(観光課に行ってヒアリングでもしておけば最高です)、その上でその能力を持ってるぜというのを、自分の過去の経験・強みと絡めて語る。

 

ここまでやって、「それは君の思い込みで、そんな能力は必要とされてないよ」とまで言う面接官がいれば会いたいです(笑)




趣味に関する嫌な面接官とのやりとりと対応策

趣味に関するやりとり

面接官
面接官
趣味を聞かせてください。

受験生
受験生
ランニングですね。毎日走ってます。

面接官
面接官
へーすごいですね。ランニングを通して何か得たことってあります?

受験生
受験生
得たことですか。凄く痩せましたし、健康にもなりました。

面接官
面接官
普通じゃん。

受験生
受験生
えっ・・・

 

どう回答すれば良かった?

さすがにこんな嫌なツッコミをする面接官はなかなかいないかもしれませんが、ここでのポイントは、まさに普通の会話で終わってしまいがちな趣味の話をどうやって加点要素に結びつけるかということです。

 

もし珍しい趣味なら相手が反応して盛り上がり、結果的に好印象につながるということはあるかもしれませんが、これは運の問題であり再現性がありません。

 

そうではなく、どんな話であっても答え方によっては大きくプラスの印象に持っていくことができます。

 

例えば上の質問で、「何を得たのか?」と面接官が聞いていますね。

ここがポイントです。

(もちろんこのようには聞いてくれなくても、以下の視点で自らアピールすればいい話です。)

 

先ほどのやり取りのように、「ランニングを続けて健康になりました」というのでは普通すぎます。

ランニングを続けていることを凄いと思われても、それ以上に大きな印象を与えることはできないでしょう。

 

そうではなく、趣味を通してどのような学びがあったのかという視点で語るようにしましょう。

 

ランニングのケースであれば、

実は一番最初走ろうとした時は500メートルも走れなかったんです。

週に1回走ったと思ったら1ヶ月間空いちゃったりして全く続きませんでした。

でも、体重も今よりプラス10キロくらいあってすごく不健康だったので、自分を変える必要がありました。

そのため、まずは運動を習慣化するために、目標を小さいものからステップアップしていく計画を作りました。

最初はまず500メートル歩くことを週1回、慣れてきたら週3回、次に早歩きにして・・・(と色々工夫を語る)、今は毎日5キロ走れるようになりました。

この経験を通し「習慣化のコツ」を体得したおかげで、今はどんなことでも習慣化できるようになりました。

というのであれば、なるほどということになります。

 

自分の経験の中で、課題に対し仮説を立て、それを解決してスキルを身につけたという一連のプロセスを語れると、非常にレベルの高い思考能力があるというアピールになります。

 

「毎日5キロ走ってます」というのでは、そこまでの考え方がまるでわかりませんよね。

それを言葉に出してアピールすることが面接です。




まとめ

まとめると、

自分の経験(=課題と、課題解決のための仮説、仮説に基づき実施した行動、それによって得た成果)を掘り下げ、そこを強みとして逐一アピールしよう

ということです。

 

志望動機や趣味以外も、全ての質問に対しそのような視点を持ちましょう。

 

経験と絡めてアピールができると、面接官側としては突っ込むことが難しくなります。

→「課題があって、こういう風に考えて、こういう成果を出した、この経験に基づきこういう強みがある」と言っているのに、いやいやそんなのは強みじゃないでしょというのは単に圧迫したいだけか、本当に歪んだ人です(笑)

それに、面接官は通常数人いますから、よほど変な人が一人いてもそこに全てを左右されることは基本的にありません。

 

ちなみに、現在テレビに引っ張りだこの前田裕二社長(SHOWROOM代表)は、就活の際に自己分析ノートを30冊書き、あらゆる企業から内定をとったそうです。

 

まさにこのやり方が本質中の本質であり、自己分析を究極的に極めれば何を聞かれても怖くない状況ができ上がるということです。

 

僕自身は県庁を受けた時そこまではやり込んでいませんが、どうして県庁なのかといった点は自分の過去の人生・経験・信念などを踏まえて練り上げたつもりです。

 

ブログ読者さんから相談を受けていると、「志望動機を作るために、まずは施策を調べ、施策から志望動機を作ろうとする」方がいますが、もちろん施策を調べるのも必要ですが、根幹としては自分自身の経験や強みと結びつけられなければ全く説得力がありません。

→さらに言えば、自己分析しまくったからこそ、ここを受けることにしたというのが本来の話ですよね。もちろん、事前にそこまで考えていなかった場合は仕方ないですが・・・。

 

ぜひ今回書いた内容をベースに、自分のことを徹底的に掘り下げるという作業をきっちりやっていただければと思います。

 

そうすれば面接は怖いものなしですよ。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!