【群馬ヘリ墜落】防災ヘリとは何?年間経費は億越えだが、多くの人命を救う素晴らしい仕事!

こんにちは、シュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

10日、群馬県の防災ヘリコプター「はるな」が群馬県内山中(草津白根山付近)に墜落し、乗員9人全員が死亡するという痛ましい事故が起きました。

下でも詳しく書いていきますが、防災ヘリは多くの人命を救う重要な仕事を担っており、今回の件は大変残念です。

 

具体的に防災ヘリは普段どんなことをするのか分からない方も多いと思いますので、以下では、

  • 「防災ヘリ」とは何か
  • 具体的にどんな業務を行っているのか
  • 年間運営費用はどれくらいかかるのか
  • 今回の事故原因は何か

といった点について解説をしていきます。

 

防災ヘリ「はるな」は群馬県庁が保有して、その業務を行っていました。

僕自身も元県庁職員という立場を活かして、より正確な情報をお届け出来ればと思います。

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防災ヘリとは何か?

正式名称は「消防防災ヘリコプター」と言い、防災・消防・救助活動などに用いられます。

保有者は東京消防庁・指定都市の消防局、道県、総務省消防庁です。

 

消防は本来市町村の役割ですが、ヘリの運用・維持は費用的に難しいということもあり、多くのところで県がヘリを購入、防災航空隊という組織を設置してその役割を担っています。

(京都や大阪などのように、府県が役割を担っていない(=指定都市や消防庁がその役割を担っている)ところもあります)

 

防災ヘリの配備状況は以下の通りです。

消防庁保有ヘリコプター5機(東京消防庁、京都市消防局、埼玉県、宮城県及び高知県が使用)

消防機関保有ヘリコプター31機(東京消防庁、15政令指定都市)

道県保有ヘリコプター40機(38道県)

未配備:佐賀県・沖縄県

引用:全国消防防災協議会HPより(H30.5.7現在)

 

県の保有だけど、市町村消防本部や民間会社の方が使用?

今回事故に遭われた方々は、吾妻広域消防本部に所属する職員の方と、民間航空会社である東邦航空の社員の方です。

 

県が保有=県の職員が操縦するのかと言えば、今回の乗員の方を見ても分かる通り、そうではありません。

県の役割は何かと言えば、ヘリを保有してその費用を拠出し、県庁内の組織として設置する防災航空隊の組織の責任者を担うということです。

 

実際の消防・救助活動は、市町村の消防本部から県に出向している職員が担い、ヘリの操縦などは民間航空会社に委託をするということになります。

 

なお群馬県の防災航空隊の組織体制は、以下図の通りです。

県職員である危機管理監(部長級)をトップ、消防保安課長をナンバー2(ここまでが責任者)とし、防災航空隊基地内(県庁とは別の場所にある)では消防保安課長補佐(県職員)の下に隊長を含めて15名の隊員(市町村消防本部からの派遣9名、東邦航空6名)が在籍するという構成になっています。

引用:平成29年度群馬県防災ヘリコプター『はるな』業務統計より

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防災ヘリとは具体的にどんな仕事をするのか?

消防防災ヘリと言いつつも、火事絡みで出動をするというケースはかなり少なく、救助・救急活動や訓練活動(市町村との合同訓練など)がメインの運航業務となっています。

 

群馬県の平成29年度の運航活動状況(訓練は除く)は以下の通りです。

火災出動 救助出動 救急出動 災害応急 広域応援 合計
1件 61件 92件 0件 36件 190件

 

活動履歴を見ると、救助・救急活動においては、山岳救助が占める割合が大半です。

遭難した登山者を救助する仕事です。

 

また、急病人を病院に運ぶというドクターヘリ的な運用も行っています。

こちらは、ドクターヘリが出動していて不在の時などにこういった運用が行われることになります。(群馬県では平成29年度で20件こうした運用が行われていたとのことです)

 

なお、広域応援というのは県をまたいだ活動です。

例えば隣県である福島県の山で遭難した方を助けるとかですね。

ということでこちらもやはり山絡みが多いです。

 

今回の事故は、「山の日」に新たに開通する登山道の状況を上空から確かめるための飛行中に起きたということですので、今後の登山救助に備えた情報収集を行っていたということになりますね。

 

防災ヘリの運営費用について

費用が高いということもあって県が防災ヘリを保有しているということを書きましたが、具体的にどのくらいの運営費用がかかるのかという点について書いていきます。

 

以下、いくつかの県の平成30年度予算を抜粋してみます。

埼玉県 約6億4700万
鳥取県 約2億6400万
栃木県 約1億9000万

 

内訳は鳥取県が細かく載せており、

  • 運航管理委託料(民間航空会社へ委託=群馬の場合は東邦航空) 1億2600万
  • 点検検査料 3900万
  • 燃料費 2500万
  • 部品・修繕費 2800万
  • 航空保険料 2000万

となっています。

これらの費用は県と国(総務省)で折半するという形になります。

 

ヘリの運用ですので当然費用も大きいですね。

一方、山火事などが起こった際に、ヘリが無いからダメでしたでは済まされませんし、また、群馬県の実績で見れば190件の救命・救助(緊急案件だけで見ても、少なくとも数十名の命を救っている)を行っているのですから、非常に意義のあるコストであると考えます。

(正直、公務員時代に本当にどうでもいいような予算をいっぱい見てきた立場からすると、本当に意味のある経費だと思います)

 

墜落事故の原因は?

現在のところ事故の原因は不明です。

一方で、今回操縦業務等を委託していた東邦航空は、昨年11月に別の墜落事故を起こし、今年2月に国交省から業務改善命令を受けています。(国の規定によらない整備を行ったなどとして)

 

「はるな」についても同社が整備を行っていたということで、若干時期が近いだけに気になるところではありますが、業務改善命令後は整備体制を見直し、同社が保有する全ての航空機に関して一斉点検を行ったということなので、原因は別のところにあるのではないかなと考えています。

 

例えば、2009年に岐阜県で起きた同様の防災ヘリ墜落事故では、山岳地帯特有の気流の乱れなどが考えられると後に国交省が指摘しています。

 

今回も同様に気象絡みということであれば、なかなか対応は難しかったというところもあるのかもしれませんが、もし改善が可能な原因であれば、次に活かして今後このような事故が起こらないようにしていくということが最も重要だと思います。

 

おわりに

費用のところにも書きましたが、防災ヘリの仕事は、毎年多くの人命を救っている大変に意義深い仕事です。

今回、そういった素晴らしい業務に従事する方々が数多く犠牲になってしまったということは、本当に悲しいことだと感じています。

亡くなられた方は本当に残念ですが、心よりご冥福をお祈りいたします。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました。

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