防災ヘリとは?年間費用は億超えだが、人命救助率も高い

こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

防災ヘリについて詳しく知りたい方へ。

防災ヘリって何?

具体的にどんな仕事をしているの?

運営費用は高そうだけどいくらくらい?

救助された場合ってお金がかかるの?

こういった疑問に答えます。

 

本記事の内容

  • 防災ヘリとは何か【役割・保有者・配備状況】
  • 防災ヘリの具体的な仕事内容
  • 防災ヘリの年間運営費用と利用料金

元公務員の立場を活かし、出来るだけ丁寧に情報を集めた上で解説をおこなっていきます。

防災ヘリとは何か?

防災ヘリの保有者と役割

防災ヘリの正式名称は「消防防災ヘリコプター」と言い、保有者は東京消防庁・指定都市の消防局、道県、総務省消防庁です。

 

役割は、防災・消防・救助活動です。(→具体的な活動内容は以下で再度触れていきます)

 

なお、これらは本来市町村(消防)の役割ですが、ヘリの運用・維持が費用的に難しいということもあり、多くのところで県がヘリを購入、防災航空隊という組織を設置してその役割を担っています。

なお京都や大阪などのように、府県が役割を担っていない(=指定都市や消防庁がその役割を担っている)ところもあります

 

防災ヘリの配備状況は以下の通りです。

  • 消防庁保有ヘリコプター5機(東京消防庁、京都市消防局、埼玉県、宮城県及び高知県が使用)
  • 消防機関保有ヘリコプター31機(東京消防庁、15政令指定都市)
  • 道県保有ヘリコプター40機(38道県)
  • 未配備:佐賀県・沖縄県

引用:全国消防防災協議会HPより(H30.5.7現在)

 

ヘリの保有者は県だが、市町村消防や民間業者が運用している

2018年に群馬県の防災ヘリ「はるな」が墜落するという痛ましい事故がありましたが、その際の犠牲者は、吾妻広域消防本部に所属する職員の方と、民間航空会社である東邦航空の社員の方でした。

 

つまり、実際の消防・救助活動は、市町村の消防本部から県に出向している職員が担い、ヘリの操縦などは民間航空会社に委託をしているということです。

 

あくまで県の役割は、ヘリを保有してその費用を拠出し、県庁内の組織として設置する防災航空隊の組織の責任者を担うことになっています。

 

参考まで、群馬県の防災航空隊の組織体制を見てみると、以下図の通りです。

引用:平成29年度群馬県防災ヘリコプター『はるな』業務統計より

県職員である危機管理監(部長級)をトップ、消防保安課長をナンバー2(ここまでが責任者)とし、防災航空隊基地内(県庁とは別の場所にある)では消防保安課長補佐(県職員)の下に隊長を含めて15名の隊員(市町村消防本部からの派遣9名、東邦航空6名)が在籍するという構成になっていたことが分かります。

防災ヘリは具体的にどんな仕事をするのか?【山岳救助が多い】

消防防災ヘリという名前ですが、火事絡みで出動をするというケースはかなり少なく、救助・救急活動や訓練活動(市町村との合同訓練など)がメインの運航業務となっています。

 

再度群馬県を例に出しますが、2017年度の運航活動状況(訓練は除く)は以下の通りです。

火災出動 救助出動 救急出動 災害応急 広域応援 合計
1件 61件 92件 0件 36件 190件

 

活動履歴を見ると、救助・救急活動においては、山岳救助が占める割合が大半です。

これは遭難した登山者を救助する仕事です。

 

また、急病人を病院に運ぶというドクターヘリ的な運用も行っています。

こちらは、ドクターヘリが出動していて不在の時などにこういった運用が行われることになります。(群馬県では2017年度で20件こうした運用が行われていたとのことです)

 

なお、広域応援というのは県をまたいだ活動です。

例えば隣県の山で遭難した方を助けるとかですね。

ということでこちらもやはり山絡みが多くなる傾向にあります。

 

防災ヘリの運営費用と利用料金について

運営費用について

費用が高いということもあって県が防災ヘリを保有しているということを書きましたが、具体的にどのくらいの運営費用がかかるのかという点について書いていきます。

 

以下、いくつかの県の2018年度予算を抜粋してみます。

埼玉県 約6億4700万
鳥取県 約2億6400万
栃木県 約1億9000万

 

鳥取県が細かく内訳を載せており、

  • 運航管理委託料(民間航空会社へ委託=群馬の場合は東邦航空) 1億2600万
  • 点検検査料 3900万
  • 燃料費 2500万
  • 部品・修繕費 2800万
  • 航空保険料 2000万

となっています。

これらの費用は県と国(総務省)で折半するという形になります。

 

ヘリの運用ですので当然費用も大きいですね。

一方、山火事などが起こった際に、ヘリが無いからダメでしたでは済まされませんし、また、先ほど挙げた群馬県の実績で言えば、年間計190件の救命・救助(緊急案件だけで見ても、少なくとも数十名の命を救っていると想定)を行っているのですから、個人的には非常に意義のあるコストだと考えます。

(予算担当者や財政課担当者として、公務員時代全く意義のないような予算をたくさん見てきましたので・・・)

 

利用料金について

利用料金は無料です。

要は救急車の延長という位置付けで捉えている自治体が多いからです。

 

一方で、埼玉県は全国初めて2018年に利用手数料を設定しました。

具体的には5分あたり5000円、平均救助時間が1時間ということなので6万円が相場という感じですね。

 

考え方としては登山の「自己責任」と受益者負担(燃料代の負担)に基づいているようです。

 

これは他の自治体でも色々と議論があるようですので、今後埼玉以外の自治体でも手数料が設定される可能性はあります。

 

まとめ

  • 防災ヘリの保有者は東京消防庁・指定都市の消防局、道県、総務省消防庁
  • 役割は、防災・消防・救助活動(山岳救助が多い。なお、急病人を病院に運ぶドクターヘリ的運用も実施)
  • 経費が大きいため県が保有しているが、実際の活動は市町村の消防職員と、民間航空会社がおこなっている
  • 年間運営費用として埼玉が6億、鳥取が2億6千、栃木が2億など、それぞれ億を超えてくる
  • 基本的に利用は無料だが、埼玉県は2018年から5分5000円の手数料を設定している

以上です。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました。



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