超一流たちの考え方

藤原和博の講演に学ぶAI時代の仕事。お金を稼ぐために◯◯性を高めよう!

こんにちは、元公務員のシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

今回は、東京都初の民間人校長(リクルート社を退職し区立中の校長へ)を務めたことでも有名な藤原和博氏のYoutube動画「10年後、君に仕事はあるのか?〜藤原和博が教える「100万人に1人」の存在になるAI時代の働き方」を見て学んだことを以下でまとめていきます。

 

  • AI台頭の時代で求められる力とは?
  • 1時間あたりの付加価値(つまり時給)を上げていくためにはどうするべきか?

といった点が気になる方はぜひご覧ください。




この10年間の最大の社会変化は何か?

この10年の最大の社会変化について、藤原氏は以下のように述べています。

  • この10年の最大の社会変化は、地球上の50億人がスマホで繋がったこと
  • そして、今後どんどんとAI、ロボットと繋がっていくこと

 

携帯電話で繋がったのではなく、スマホ(ネット)で繋がったというのが重要であり、Youtubeなどの動画を通し、50億人の脳が繋がる状態ができたということです。

 

一つの例として、ピコ太郎がUPしたYoutubeの動画をジャスティン・ビーバーがtwitterでフォロワーに対して発信し、それがきっかけで彼はその年の紅白に出場することになったというような流れが挙げられます。

 

こういったことが今後もあちこちで起こっていくことを藤原氏は指摘しています。

 

親世代と孫世代では環境が決定的に違う

親世代〜孫世代の感覚や環境の違いについて、藤原氏は以下のように述べています。

【親世代:50歳前後】未来=巨大な建築物が鉄とコンクリートで作り上げられていくイメージ

【子世代:小中高生】あらゆる建設が現在進行形でネットの中で起きている(youtubeやfacebook、オンラインサロンなど)

【孫世代:今の小中高生の子ども】人生の半分以上をネットで過ごすことになる

 

リアルの場から仮想空間へのシフトが今後も加速化していくことは明白であり、リアルの場に立脚するような事務の仕事(公務員や銀行窓口などがいい例ですね)はどんどん無くなっていくということになってきます。(一方で、プログラマー的な仕事は膨大に増えていきます)

 

個人的にこの話の中で重要だと感じたのは、親と子で時間が30年も異なると、常識が異次元のレベルで異なるということですね。

 

自分が正しいと思って子どもに話していることが、完全にズレている可能性が高いということは常に押さえておく必要があると感じました。

(例えば、学歴を高めて安定した職に就きましょうみたいな、自分たちが擦り込まれてきた常識(これは30〜40代の常識として未だ根強いと思います)に基づいて安易に子どもに意見を述べたりすることは、将来予測を踏まえれば大変に大きなリスクであるということになります)

 

僕は30代前半で2歳になる娘がいますが、子どもに対してああだこうだと言うのではなく、自分自身の背中を見せながら、子どもなりに考えさせて自由にやらせる(そして失敗はフォローする)というのが親の役割であり、子育ての王道だなというのを改めて実感したところでもありまます。




人間が本来すべき仕事を考える

AIの進展で浸食される仕事

駅の改札の仕事が自動改札機の登場で無くなったように、AIの進展によって多くの仕事が不要になってくるということになります。

 

例えば、AIの運転技術で電車の運転手が不要になっていくとか、弁護士が判例を調べ出す作業や、医師が過去の症状と照合して現状を判断するといった作業などはどんどんAIに代替されていくであろうということを述べています。

 

そうした中で重要なのは、AIに代替されない「人間が本来するべき仕事」を突き詰めていくべきということです。

 

情報編集力を磨くべし!

「人間が本来するべき仕事」について考える際に重要となる視点が、「情報処理力」から「情報編集力」へのシフトです。

  • 20世紀「みんな一緒」 情報処理力=ジグソーパズル型学力(正解を導き出す)
  • 21世紀「それぞれ一人一人」 情報編集力=レゴ型学力(納得解を生み出す)

 

決まった解があり、その解を導き出す「情報処理力」というものが旧来の教育で求められていた力ですが、これはAIにどんどん代替されていくことになります。(AIのほうが圧倒的に早く正確な分野です)

 

一方で、身につけた知識や技能を組み合わせながら、正解の無い課題に対する解決案(納得解)を導き出して行く「情報編集力」はなかなかAIには代替できません。

(20年後のAIはそこすら身につけているかもしれないが、10年レベルで考えればこの情報編集力を極めていくことが重要だと藤原氏は述べています)

 

つまり、「情報編集力」を意識して磨いていくことによって、AIに代替されない「人間が本来すべき仕事」をしながら価値を提供し続けることが可能になるということになります。

 

本質は昔から同じ

「情報編集力」のくだりを聞いていて僕が感じたのは、AIの登場や経済成長の終焉といった環境変化に直面したことで「情報編集力」を磨く必要性が顕在化してきたということでしょうが、過去を振り返ってみれば、松下幸之助や本田宗一郎然り、本当に凄い人は正解が無い中で情報編集力を用い、仮説検証を繰り返しながら成功をしてきているということですね。

 

つまり、こういった本質は時代が変わっても変わらないということが言えると思います。

 

一方で、それが出来ている人はほとんどいないというのが現実です。

公教育というレベルでそれを広く実現していくのが藤原氏の一つの野望なのだと思いますし、その思想には賛同するのですが、結局のところ、教師たち自身が情報編集力を通した成功体験をしていない以上、情報編集力を教えるということは不可能だと考えます。

 

公教育でも「情報編集力」を重視していく?

動画の中で藤原氏が、文科省が大学入試の見直し(「情報編集力」を重視するような試験導入)を図っているといった話をしていましたが、上で書いた通り、そもそも教師陣に「情報編集力」が無い以上、当面は上っ面ばかりで中身の伴わないものになっていくでしょう。

 

仮に今後「情報処理力」重視から「情報編集力」重視へと大きくシフトするタイミングあるとすれば、それは新しい教育で学んだ子どもたちが教師になってからという話になりますので、そうなると早くても10年以上先であり、結局その時には状況がさらに変化しており・・・ということで、イタチごっこである印象を受けました。

 

要は、公教育など当てにせず、今回藤原氏が述べているような知識を各個人が子育てに活かしていくということしかないのだろうなというのが率直な感想です。

こう言っちゃなんですが、道徳を教科化することで一定の答えを押し付けるような時代遅れのシステムを導入する文科省には全く期待できないと思っています。

 

AI時代で大きく稼ぐには?

まずは自分の時給を意識せよ

AI台頭の時代の中、自分が強みを活かして豊かに生きていくためにどうするか?という点に関して、まずは自分の時給をしっかりと意識した上で、それを高めていくことが重要だと藤原氏は述べています。(時給という生産性で見ないと、単に労働時間を増やせばいいという考えになりがち)

 

時給については、ほとんどの人(サラリーマン・公務員・教員)が2000円〜5000円程度のレンジに収まっています。

(年収1500万円で3000時間働いている人なら時給5000円、年収400万円で2000時間働いている人なら時給2000円)

 

一方で、例えばマッキンゼーのコンサルなら時給8万円程度を貰っていることになり、このギャップはどこにあるのかという点を意識した上で、どうすれば時給を増やしていけるのかを考えていく必要があるということです。

 

稼ぐためのキーワードは「希少性(レアさ)」

それではどうすれば時給を増やせるのかという点ですが、

ズバリ、希少性(言い換えればレアさ)です。

(ここが今回の記事タイトルの◯◯性に入る部分です)

 

その人の付加価値(今回の話で言えば時給)というのは、需要と供給の関係で決まります。

つまり、需要が大きく、供給が少ない分野(=希少性)で台頭できればお金はいくらでも稼げるということになってきます。

 

一方で、覚えれば誰でも出来るようなマニュアル的な仕事は、賃金の安い国やAIによって代替(供給が多い)されてしまい、得られる価値も下がっていくことになります。

 

自分の希少性を高めるということは、他の人との同質性を拒否することにもなります。

つまり、皆と一緒ということに安心を覚えるのではなく、むしろ恐怖を覚えるようになる必要があります。




希少な人材=100万分の1の人材になる方法

100分の1の能力を3つ掛け合わせよ

自分の希少性を高める具体的な方法として、100人に1人のレベルの能力を持つ分野を3つ作り、掛け算(1/100×1/100×1/100)をして100万分の1の人材になることを推奨しています。

 

一つの分野で100万分の1の人材になるというのは、オリンピックでメダリストになるのと同じようなものであり非常にハードルが高いものの、100分の1を3つというのであればそこまでは難しくない(それでももちろん簡単な話ではありません)ということになります。

 

1万時間の法則を使って3つの能力を身につける

ある分野について、1万時間をこなせばマスターできる(1/100の人材になれる)というのがいわゆる1万時間の法則と言われるものです。

 

1万時間とは、1日3時間やったとして10年、1日6時間やったとして5年です。

つまり、3時間×10年×3とか6時間×5年×3のようにして、合計3万時間で3つの分野を極め、1/100×1/100×1/100で100万分の1の人材を目指しましょうということを藤原氏は言っています。

 

例えば、20代で営業、30代で広告を極めて1万分の1の人材となり、40代でもう一つの分野を身につけて100万分の1となるといったことです。

 

ここで藤原氏がポイントとして挙げていたのは、1つ目と2つ目の分野はある程度近くてもいいが、3つ目はかなり異なる分野を試したほうが自分の希少性がより高まる(3つの点で三角形を作るイメージ=3つ目の点が高い位置にあるほど三角形の面積が広がる)ということです。

 

例えば藤原氏であれば、リクルートに勤務して「営業」と「マネジメント」で1万分の1の力を身につけた後、最後は「公教育」というかなり異なる分野に踏み出したということになります。

結果として講演や出版の話などが多数舞い込むような状況であり、まさに自分の希少性を高めることに成功したと述べています。

 

なお、この100分の1を3つ重ねるという考え方についてはホリエモンやキングコングの西野氏も絶賛しているようです。(詳細について深く知りたい方は以下書籍を参照とのこと)

まとめ

  • AIが台頭し、既存の多くの仕事が代替される世の中になっても、自分の希少性を磨いていけば付加価値(時給)の高い仕事を行っていくことができる
  • 100分の1の能力を持つ分野を3つ作り、掛け算をすることで100万分の1の希少な人材になることを目指そう
  • ある分野で1万時間取り組めば100分の1の能力を身につけられるので、これを3回繰り返す
  • 最初の2つの分野は現在の仕事の周辺分野でいいが、最後の分野は全く異なるものに取り組んだほうが自分の希少性を圧倒的に高めることができる

以上です。

 

なお、藤原氏は動画の最後で、この話を聞いた多くの方の人生が変わるとおっしゃっていましたが、実際問題としては人生を変えられる人は1%もいないでしょう。

というのも、講演などを聞いても「いい話を聞いたなぁ」で終わる人がほとんどであり、実際に行動をする人というのはかなり少なく、また、その行動を継続して習慣化できる人となると、本当に少数であるからです。

 

例えば今回の話で行けば、ある分野を決めて1万時間に向けて取り組み始めるということですね。

仮に一歩踏み出せたとしても、それを1万時間継続する(3時間×10年)というのは容易ではありません。

 

継続のために重要になってくるのは環境を変えて人間関係を変えることです。(強制的にやらざるを得ない環境を整備すること)

 

もし極めたい分野が今の自分の仕事であれば、それは環境が構築されていると言えますが、例えば2つ目の分野として今の仕事とは全く違うものを極めたいと考えるのであれば、強い異動希望を出すとか、思い切ってその分野に転職するといった環境変化こそが肝になります。

(自分で本で勉強するとか、意思の力に頼ろうとすればまず失敗します)

 

藤原氏の話を実践するに当たっては、環境を変えるというのがかなり強く押さえておくべきポイントだと考えます。

(記事下に環境変化の重要性について書いた記事を貼っておくので、こちらも興味があればぜひご覧ください)

 

ちなみにホリエモンの場合であれば、やめられないほど面白い趣味をいくつも極めていくという方式をとっているようです。

(彼も極めるというプロセスの中で、その趣味の一線級の人たちと会って話を聞いたりしているでしょうから、まさに環境・人間関係を変えるというプロセスを楽しみながら実践していると言えると思います)

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!

 

>>1万時間を3つ積み重ねる(継続して習慣化する)ためにはどうすればいいか?が気になる方は、以下の記事もご覧ください。