こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!
いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!
今回は、公務員はブラックなのか?をテーマに書いてみます。
本記事の内容
- 公務員はブラックか?
- 2年間出向していた銀行と比べてみる
- 独立した場合と比べてみる
僕自身は、県庁8年・2年間の銀行出向・独立という3つの経験を持っているため、それぞれを踏まえて記事を書いていきます。
公務員はブラックか?
最もブラックな部分なのはサービス残業が多いところ
僕が県庁時代に公務員で最もブラックだと感じたのはサービス残業の多さですね。
公務員の残業代は予算で上限が決められています。
そのため、各個人に対して目安の残業時間が振り分けられ、基本的にはそれ以上やっても残業代はつかないということになります。
震災発生時など、イレギュラーケースに対応するために残業代の上乗せが認められるということはあるでしょうが、少なくとも通常業務の中ではあり得ません。
基本的には振り分けられた残業代の中でやっていくしかないわけです。
では、振り分けられた分を超えてしまったらどうなるか?と言えば、サービス残業で対応するということになります。
近年、多くの自治体で残業代が削られ続けているため、公務員のサービス残業も常態化しています。
確か労働組合が、「残業代は実際に仕事した分のうちどれだけ払われているか?」というアンケートを取っていたのですが、50%くらいの数字だったと記憶しています。
ちなみに僕は月200時間くらい残業して30時間分くらいしか貰えなかったことがあります(笑)
ちなみに、労働基準監督署が公務員の未払い残業を追求することはありません。
以下でも書きますが、銀行は労基署の制裁を受けないために残業代をきっちり管理していました。
こういった外部的な抑圧力がないというのも、サービス残業が減らない理由でしょう。
最も良くないのは、終わらなければ残業してやればいいという考えが皆の頭に根付いてしまう点です。
つまり、夜に仕事をして終わらせればいいやとか、休日に出てきて対応すればいいやという考え方になってしまうため、生産性が大きく低下します。
また上司たちも、どうでもいい業務をどんどん削減していこうというマインドが働きづらい状況になります。
→「俺らの時代は」みたいな意識が働きがちであり、これが最もタチが悪いです。
銀行はキッチリ
ちなみに、僕が出向していた銀行では、PCのログアウトの時間と残業代がきっちり連動する仕組みになっており、サービス残業は存在し得ませんでした。
以前労働基準監督署に指摘を受けたことがあり、それ以降は時間管理を徹底しているということでした。
その一方で、残業規制から外れる管理職は遅くまで残業していました(その分給料も平社員に比べてかなり高い)。
要は金もらっている人がたくさん働くということですね。
これは結構理に適っているんじゃないかと個人的には思いました。(公務員はこの逆転現象(つまり全然仕事していない上司が若手より多くの給料をもらう)が結構起きます)
ただ銀行の管理職の方は、規制が厳しすぎて人が育たない部分もあるんだよなぁ・・・、と言ってましたので極端に縛るのも良くないのかもしれませんね。
仕事内容のブラックな部分
公務員の仕事内容の中でブラックな部分について、僕の知っているケースをいくつかあげてみると、
- 児童相談所に通報のあった家に行ったら親にナイフを突きつけられたとか
- 税の未払いの家に取り立てに行ったら水をぶっかけられたとか
- 産廃業者の集団に取り囲まれて命の危険を感じたとか
- 窓口でお前は中国人だから日本語が理解できないと罵倒され続けたとか(市役所に勤務する妻の実体験です)
まぁ結構色々あります。
ただ、公務員の場合基本的に3〜4年で異動しますので、なんとか受け流せるというところではないでしょうか。
(ちなみに、僕の妻はそういった話の通じないクレーマーから何を言われても響かず、上司から理論的に詰められるほうがよっぽど苦痛だとのこと)
ちなみに僕自身は、あまり住民の方と接することがなかったのでこういった類のことを経験したことはほぼありません。(おかしなクレームも数回しか受けたことがない)
国や県庁などは住民との距離が遠いですから、対住民の仕事におけるブラック面であまり苦しむことはないですね。
→理屈を考える時間が長いため、周囲の理屈っぽさに苦しむかもしれません。(僕はそこまで感じたことはないですが)
僕が感じたブラックな面
ちなみに僕は、一般的に言われるブラック面(労働時間、仕事内容)についてブラックと感じたことは一度もありません。
先ほど月200時間残業したと言いましたが、むしろそれだけ忙しいポジションにつかせてもらってありがたいと思ってたくらいです。
そんなことよりも僕にとってブラックだったのは、前例踏襲の組織体制です。
文章の体裁にこだわったり、答弁の言い回しを延々と議論したり、他自治体の動向が判断の重要要素であったりするというのは、僕の性格からすればとんでもなくブラックでした。
しかし、既にある答えから結論を導き出すのは楽ですし、これを嫌がる人はそんなにいないと思います。
要は、残業時間などの表面上のブラック要素よりも、自分の性格と仕事内容がマッチングしているのほうがよほど重要だということですね。
銀行と比べてみる
銀行と比べたら半端なくホワイト
次に、出向していた銀行と公務員との比較ということで考えていきます。
先ほど書いた通り、残業の対応については銀行のほうがしっかりとしていました。
一方で、銀行はノルマが半端ありません。
基本的には各支店に必達目標が設定されており(これは銀行によってもやり方が異なるようですが)、そこをクリアしなければ上から叱責を受けます。
基本的に銀行は体育会系ですから、その叱責の度合いも時には凄まじいものになります。
そのため、耐えられない人は早いうちに辞めていきます。
また、辞めずに生き残ったとしても、1/3は公務員でいう係長級、1/3は課長補佐級、1/3は課長級という感じで明確な区別がつけられます。
給料にも物凄い差が出ます。
比べて公務員は40歳くらいまでは横並びで出世し、それ以降差はつきますが、とは言っても部長級が1000万のところ、出世できなかった人でも700〜800万くらいもらえます。
精神的プレッシャーということで見れば、銀行より公務員の方が圧倒的にホワイトでしょう。
一方、数字をあげるのが大好きな銀行員は半端じゃなく生き生きしていました。
常に成果にスポットを当てていますから、仕事の能力面でも、公務員よりずっと優秀な人がうじゃうじゃいます。
(→おそらく入社した時点ではそれほど差がないはずですから、まさに環境によって大きな差が生じたと考えられます)
先ほども書いたことの繰り返しになりますが、まさにマッチングがポイントですね。
独立した場合と比べてみる
最後に、独立後の僕の生活と比較して、公務員時代とどっちがブラックかということを考えてみます。
独立すれば、銀行以上に数字や成果を意識する必要があります。
極端なことを言えば、稼げなけりゃ死ぬからです。
そのため、稼ぐためにはどんなことをすべきかということを年中考える必要があります。
それこそ24時間365日経営面に頭を使わなければなりません。
残業という考えで言えば月200時間どころじゃないわけです。
そのため、ある意味ではとんでもないブラックです。
しかし、基本的には自分のやりたいことをやっているため、全く苦ではないというのが実態です。
つまり、ブラックか否かを判断する上で最も重要な点は、労働時間や報酬の問題ではなく、何をどのようにやるかの問題ということですね。
まとめ
- 公務員はサービス残業が横行しており、またそれが規制されないという部分はブラックと言える
- 一方、民間(例えば銀行)のノルマ的なプレッシャーに比べればずっとホワイトと言える
- 公務員でも銀行でも凄く楽しそうにやっている人たちは多い。問題はどちらに適性があるかということ。
以上です。
結局は適性が全てです。
突き詰めれば、自己分析を徹底的にやって、その上で組織分析も徹底的にやって、極力マッチングするところを見つければブラックだと感じるリスクは低くなるということです。
また、自分にとってブラックだと思ったなら、転職なり独立なりを決断したほうがいいでしょう。
はっきり言って、人生なんとでもなりますから大丈夫です(笑)
今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!