こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!
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今回は、サッカー日本代表の森保一監督に見る理想の指導者像をテーマに書いていきます。
Jリーグ広島監督時代には5年半で3度のリーグ制覇、日本代表監督としても親善試合とアジアカップがメインではあるものの、9戦8勝1分け(2019/1/21現在)という結果を残しています。
また、日本代表監督就任時には長友選手から「人間性が神」「こんなに人のことを考えられる人っているの?」と絶賛されてもいます。
そんな森保監督について、広島監督時代に特集されたNHKプロフェッショナルの内容を元にまとめてみました。
森保監督が大切にしていること
自分の基本に忠実にやり続けること
NHKプロフェッショナルの中で、森保監督が多く発していた言葉の一つに「自分の基本」というものがあります。
「プロフェッショナルとは?」というお決まりの問いに対しても、
逆境に立たされた時や、思い通りに行かない場面であっても、
自分の基本に忠実にやり続ける、地味にやり続けることができる人
といった回答をしています。
自分の基本とは何か?
では、森保監督の考える「基本」とは何かについて考えていきます。
そのことについて考える際のヒントになるのが監督の以下の言葉です。
「心が折れるような場面はたくさんあるが、それでもやり続けていかなければならない」ということを大切にしている。
その際、自然体で自分らしくやる以外にない。
そして、やるんだったら思い切って腹をくくってやる。
ウィークポイントはストロングポイントにはならない。
つまり、森保監督の言う基本とは「強み」であり、選手たちの強みを活かすことを原則に置いているということですね。
強みを卓越のところに持っていくことに比べれば、弱みを普通に持っていくほうがよっぽど大変です。
スポーツの分野に限らず、例えばビジネスや投資などの分野であっても、自分の好き・得意な分野で強みを活かして戦っていくというのは鉄則中の鉄則です。
いわゆる成功の原則と言われるような部分を大切にしていること、そして、それをただ押しつけるのではなくしっかりコミュニケーションを取りながら丁寧な指導を行っていること(→後述します)が選手の信頼に繋がっているということでしょう。
選手の心を預かる仕事
選手の気持ちを大切にする→練習で調子が良ければ、過去の実績に関係なくメンバーとして使う
森保監督が最も神経を使うのが、試合のスタメン選手選びだそうです。
それは、自分自身がレギュラーを取れるか取れないかの瀬戸際だった経験を持っているためその気持ちがよく分かること、また、監督業は試合に出たいと思って必死で頑張っている選手たちの「心を預かる仕事」だと思っているからだということです。
だからこそ、練習で良いパフォーマンスを出せば、実績にかかわらず先発で起用するという方針を持っており、それが実戦さながらの非常に質の高い練習に繋がっているようでした。
いくら練習を頑張っても、それが試合に出られるという仕組みに繋がっていなければ、特にレギュラーの一歩手前の選出たちのやる気は出てこないでしょう。
そうした点をしっかりフォローする仕組みを構築しているのは本当に素晴らしいと感じました。
また、質の高い練習が行われることによって、当然チーム力全体の底上げにも繋がっていきます(もちろん練習で怪我をするリスクは高まりますが)。
余談ですが、練習で全力を出すというのは、武井壮さんが陸上をやっていた際にも意識をしていたようです。
陸上は、皆が本番で自己ベストを出したいと思っている競技だが、練習ではなぜか自己ベストを出そうとしている時間が少ない。武井さんはそれが嫌で、毎日自己ベストを更新するためにどうするかを徹底的に研究していたということを、あるテレビ番組で語っていました。
筋トレもそうですが、耐えられるギリギリの負荷を与えることで筋肉が成長します。
日々全力を出し切り、毎日1ミリでも成長していくという意識で過ごすことはとても大切ですし、森保監督の練習手法は自然とそういった方向に選手を導いているものだとも言えるでしょう。
選手には質問から入る
森保監督は選手に対し、自分の伝えたいことを一方的に伝えるのではなく、まず質問から入るようにしているそうです。
「前回の試合はどうだった?」
「今モヤモヤしているところはあるか?」
こんな言葉をかけながら選手と積極的にコミュニケーションを図っていく様子が映し出されていました。
既に書いた通り、森保監督の原則は「自分たちの基本(強み)を活かすこと」ですが、毎回選手に対して一方的にそれを伝えるだけでは決して信頼関係は構築できないでしょう。
なぜなら、人間は感情・欲求の生き物であり、自分はこう思っているとかこうやりたいとかを言いたい気持ちでいっぱいだからです。
「強みを活かそう」という非常にポジティブな話であっても、一方的にそれを伝えられるだけでは不満が残ってしまいます。
それが若干ネガティブな内容(もちろんそういうことを伝えなければならない場面もあるでしょう)であればなおさらです。
本物の指導者は、相手の話を十分に聞き、さりげなくヒントを与え、相手自身に問題の本質に気づかせることで自己解決に持っていくことのできる能力を持っています。
まさに森保監督の選手への接し方は一流の指導者のそれであると言えます。
長期で考える
プロフェッショナルの中で、広島のシーズン出だしが2分1敗と出遅れたにもかかわらず、決して感情的にならない監督に対し、選手が信頼感を口にする場面がありました。
自分たちがやるべきことをきちんと続けていくことで、最終的な成果(リーグ優勝)を成し遂げることが大切だという、長期目線でのビジョンを持って臨む。
おそらく3年後のワールドカップに向けてもそういったスタンスでやっていくのだろうと思われます。
短期の成果は短期で失われる、また、偶然の要因に左右されやすいといった性質を持っています。
しかし、長期の結果というのは実力通り、そう大きくはズレません。
重要なことは、自分たちのやるべきことを日々しっかりやり続けることで、長期での結果に繋げていくということ。
結局、どんなに華々しい成果も全ては一つ一つの積み重ねにすぎません。
この視点は人生をより豊かにしていくためにもぜひ持っておきたい視点だと思います。
まとめ
- 森保監督が大切にしているのは基本を忠実に続けること
- 基本とは強みのこと
- 選手の強みを引き出すために、徹底した対話を重視している
今回の話だけを見ると、「強みを活かすとか、めっちゃ楽しそうじゃん」と思われる方がいるかもしれませんが、先ほどもあげた通り、森保監督の練習は厳しいです。
強みを正当に評価してもらえるからこそ、試合に使ってもらうために各自が練習の中で最大限のハードワークを行っていくわけで、そこに緊張感はあるかもしれませんが、「ラクさ」は決して存在しないでしょう。
また、攻撃が強みの選手だからと言って守備をおろそかにしていいというわけでもなく「全員での粘り強い守備」がテーマであった当時の広島で、攻撃に優れた外国人選手に対してもその点きちんと意識すべしということを伝えている様子も映されていました。
「点を取るのが得意だからシュート練習しかやりません」ではチームとして成り立ちません。
サッカーという競技において最低限行うべきことは必ず行い、その上で個々が強みを最大限に活かしていくということですね。
これはどんな物事にでも当てはまります。
ボクシングならロードワーク、野球なら素振りや筋トレなど、地味な作業というのは何をする上でも付き物です。
強みを活かすから、苦手な部分とかやりたくない部分を疎かにしていいというのは勘違いであり、その競技(ビジネスでも何でも)をやる上で必要なことであれば、最低限のレベルに持っていく必要があるというのは認識しておきたいところですね。
それでは最後に森保監督の熱さが分かる動画を一つ紹介します。
「やるべきことをやっていれば短期の成果にはこだわらない」が「やるべきことをやっていなければそこに対してはしかるべき対応をする」という姿勢が分かる非常に良い動画だと思います。
ここまで森保監督のすごさについて取り上げてきましたが、物事に100%などありませんから、森保ジャパンが絶対に成功するかどうかは分かりません。
しかし、成果はマインドに基づく行動によって導き出されるのもまた事実です。
素晴らしいマインドを持つ森保監督に率いられた日本代表が、今後どこまで大きな成長を遂げるのかというのは個人的にとても楽しみです。
今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
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