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アファメーションやポジティブシンキングは効果なし?DaiGoにあえて反論してみます。

こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!

いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!

 

先日メンタリストのDaiGoさんが、「ポジティブな自己暗示むしろ逆効果なことが判明」というブログ記事を書いていました。

DaiGoさんのことは凄く尊敬しているのですが、今回はあえて反論記事を書いてみたいと思います。

 

本記事の内容

  • 【DaiGo】アファメーションやポジティブシンキングには効果がない?
  • 【苫米地英人】全く逆を語るコーチングの権威の本
  • 二人とも合っている?

アファメーションの効果について語るコーチングの権威の本の内容と比較する形で書いていきます。




アファメーションやポジティブシンキングには効果がない?

冒頭紹介した、DaiGoさんの記事「ポジティブな自己暗示むしろ逆効果なことが判明」はこちらです。

 

ざっくり概要を書くと、

  • アファメーション(自分は魅力的だとか素晴らしいと唱えてもらうこと)に関する研究結果は以下(短期で見た検証結果)
    • すでに自己肯定感が高い人には効果なし
    • 自己肯定感が低い人はかえって気分が落ち込み、さらに自己肯定感が下がる
  • 長期の検証結果としても別の研究あり
    • その結果としては、ダイエットで痩せてる姿をイメージしたり、仕事ができるところ、理想的な将来の姿をイメージしたりすると、むしろ満足してしまってやる気が下がるというもの
  • ゴールを描くことは大事だが、それを達成しているところをイメージしたら終わり。ゴールを決めたら目の前のことに集中せよ

というものです。

 

ということで、本当にアファメーションやゴールのイメージは効果がないのか、以下で検証していきます。

 

全く逆を語るコーチングの権威の本

マイケルフェルプスにも影響を及ぼした技術

今回反証材料として扱う書籍は、苫米地英人博士の「「言葉」があなたの人生を決める」です。

苫米地博士はオウム真理教事件の際に、信者の洗脳を解くために公安に協力した方としても有名です。(YouTubeなどに当時の動画も残ってます)

上記の著書では、アファメーションも含め、脳の機能に基づく正しい夢の叶え方が解説されています。

 

さらに言うと、この本は、ルー・タイスというコーチングの創始者と言われる人物のプラグラムに基づいたものです。

彼の自己変革プログラムは、米国トップ企業のフォーチュン500社の60%以上、その他政府機関などに導入されています。

(苫米地さんは彼のパートナーとして、そのプログラムを日本に広めるべく執筆したという感じです)

 

さらに、この本を監修したマーク・シューベルトは、ルー・タイスの弟子の一人で、オリンピック通算獲得金メダル23個という歴代最多記録を持つ水泳のマイケル・フェルプスさんのコーチとして有名です。

(本の中でマークさんは、フェルプスがアファメーションをおこない、夢を叶えるイメージングをずっと続けていたことを語ってます)

 

これら長々と書いてきましたが、実績がないものベースで反証をしてもあまり意味がないと思うからです。

 

本書で書かれている夢の達成方法

本書で書かれている夢の達成方法は以下の通りです。

  1. 本心からやりたいことを夢として設定する
    →達成するための「方法」は思い浮かばなくていい。数値目標でなくても良い。ただ、夢は現状の延長線にないものとする(例えば、年収500万を3年後に年収1億にするとか、今はサラリーマンだが将来は教育コンサルタントとして世界中で活躍しているとか)
  2. その夢が叶うとしたら、今現状あるべき理想の姿を臨場感を持ってイメージする。(→仮に3年後に年収1億なら、今は2000万くらい稼いでいなければおかしく、住む場所はこんなところで、服はこんなものを着ていてこれくらい稼いでいてと言ったもの)
    ※そのイメージのために、アファメーションが有効(寝る前・起きた後・日中時間がある時)
  3. その繰り返しの中で、今あるべき理想の姿がリアルなものとなっていき、逆に現状を居心地の悪いものと感じるようになる
  4. 居心地の悪い状況を嫌がる脳の働きにより、夢の状況に近づくための行動を促し、また、夢を達成するための方法を見つけ出す
  5. これを続け、夢が達成できそうになってきたらさらに遠くに夢を置き直していく

 

この方法が効果的とされる原理は以下の通りです。

  • 人は狩猟時代の名残として本能的に不安定を嫌う。
  • そのため、常に安定したところ(コンフォートゾーン)に落ち着こうとする。
  • この働きを利用し、理想をコンフォートゾーンと感じるよう脳を錯覚させる。
  • そうすれば、現状の居心地の悪さから脱却すべく、夢に向かって行動する。
  • そしてその際に、脳は自分の見たいものだけを見るという働き(スコトーマ)から、夢を叶える方法を拾ってくる。

 

最初にも色々説明した通り、この手法は効果があるものとしてアメリカで認められ、各種実績を出しています。




二人とも合っている

以上を踏まえ、DaiGoさんと苫米地博士(ルー・タイス)の主張を整理してみます。

DaiGo
  • 人間の脳は心から欲しているものを手に入れたところをイメージするほどやる気が減っていく
  • だから達成した気分になってしまうような想像はしない方が良い
苫米地博士(ルー・タイス)
  • 夢を達成するとした場合の現状あるべき理想の姿を精緻にイメージすることで、理想の状況がコンフォートゾーンに変わり、そことギャップのある現状を不安定なものと感じるようになる
  • 不安定な状況を逃れようとする人間の脳の働きから、夢に向かって行動する

 

かたやイメージすると現状に満足して終わる。

かたやイメージすると現状に不満を持ちそれが夢を叶えるエネルギーとなる。

まるで正反対の主張です。

 

ただここで大きなポイントは、

苫米地博士の場合、夢を叶っている状況をイメージをするのではなく、夢を叶っているとすれば、今どうあるべきかという状況をイメージすると語っているということです。

(例として挙げていたのは、例えば5年後総理大臣になってるなら今は少なくとも議員でなければおかしいとか、3年後に1億稼いでるなら今は年収2000万くらいはなければおかしいし、ホテルのラウンジで打ち合わせしてなければおかしいとかです)

 

また、ゴールそのものを達成したようにイメージするというのは数ある自己啓発の間違いだ、馬に人参をぶら下げたから走るのであって(上記の、夢が叶うとすれば現在どうあるべきかという理想像)、馬の口に人参を突っ込んでもどうしようもない(ゴールそのものをイメージし、ゴールが達成されたかのように浸ること)と明言しています。

 

苫米地博士の話を踏まれば、イメージとか、イメージをしやすくするためのアファメーションそのものが間違いというわけではなく、DaiGoさんが取り上げた実験例(=ゴールそのものをイメージさせる実験)のやり方自体が誤っているということが言えるのではないでしょうか。




おわりに

今回はあえてDaiGoさんの記事に反論してみたのですが、重要なのは、何事もやり方が誤っていればまるで違った結果につながってしまうということです。

 

今回の件で言えば、むしろ誤ったやり方が広まっている以上、DaiGoさんの指摘は非常に意味があるものだと感じます。

 

その一方で、正しいやり方で実践ができれば、それこそフェルプスのような偉大な成果につながる実績も出ているわけです。

 

正直、例えばブログの書き方とか、公務員筆記試験合格法みたいなスキルは、どんな人が教えてもそこまで大きな差は出ません。

 

その一方で、こうした自己啓発的なやり方(つまり脳に働きかけるもの)は正しいやり方を押さえるようにしておかないと全く効果が出ない可能性があるというのは押さえておきましょう。

 

最後に、記事の中でDaiGoさんが述べている「夢を描いたら目の前のことに集中せよ」というのはまさに真理です。

 

今回の話で言えば、夢を描いたらひたすら行動するか、夢を描いたけど方法論がまるで分からないので今回の本の内容を参考にまずは脳に働きかけるか、どちらの選択を取るかというのはあくまで個人の自由です。

 

その一方、どちらの選択肢を取るにせよ、目の前の物事に集中して取り組み、習慣化させるという作業が必須になります。

 

どんなやり方でも、目の前を一歩一歩クリアしていくしかない(結果自体は一足飛びで出たりします)ということは必ず念頭に置いておくことをオススメします。

 

今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!