こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです!
いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!
今回は、公務員の種類別(行政・教師・警察官など)の残業代・残業時間がテーマです。
本記事の内容
- 国家公務員の残業代と残業時間は?【本府省勤務or出先】
- 地方公務員の残業代と残業時間は?【職種ごと】
人事院と総務省の統計をベースに計算しています。
どの職種が激務で不規則かという点がだいたい分かります。
国家公務員の残業代と残業時間
種類 | 月の残業時間(時) | 月の残業代(円) | |
本府省勤務の国家公務員 | 29.2 | 69,200 | |
本府省以外の国家公務員 | 16.8 | 39,700 |
データ元
- 残業時間は「平成30年人事院勧告 国家公務員給与関係」より
- 残業代は「平成30年国家公務員給与等実態調査」から時給単価を算出した上で積算
霞が関にある本府省は不夜城とも言われますが、本府省以外(ハローワーク、税務署など)に比べて圧倒的に残業時間が多いことが分かります。
県庁から霞が関に出向していた方に話を聞いても、毎日深夜3時4時帰りが続くことはザラだったとの話でしたね。(もちろん時期的な問題もあるようですが)
なお、職種ごと(行政職、税務職員、刑務官など)の残業時間はデータがないため不明でした。
地方公務員の残業代と残業時間
種類 | 月の残業時間(時) | 月の残業代(円) | |
一般行政職 | 12.0 | 30,285 | |
医師・歯科医師 | 15.0 | 62,831 | |
薬剤師・栄養士・放射線技師 | 7.8 | 18,938 | |
看護師・保健師 | 6.9 | 16,141 | |
保育士・福祉施設職員 | 6.3 | 14,705 | |
消防士 | 8.7 | 20,598 | |
小中学校教師 | 0 | 218 | |
高校教師 | 0 | 0 | |
警察官 | 18.6 | 48,013 |
データ元
- 残業代は「平成29年地方公務員給与実態調査」の「全地方公共団体(=都道府県庁、市区町村、特別区の合計)」の数字を使用。
- 残業時間は残業代と給料から逆算して算出。
警察官が頭一つ抜けています。
ちなみに教師は0なのですが、部活動の対応で土日が無いとか、テストを家に持ち帰って採点に追われているといった実態は一つの社会問題にもなっていますね。
教師は他の公務員の職種に比べてかなり給料が高めなのですが(だから残業代がつかない仕組みになっている?)、残業した分が数字として反映されないのは結構厳しいですよね。
残業代以外の手当(宿日直手当など)を比較
残業代以外に仕事のハードさを測ることのできる指標としては「宿日直手当」などがあります。
以下にまとめましたので掲載します。
なお、これらの手当は国家公務員では公開されていませんので、地方公務員のもののみです。
種類 | 月の宿日直手当(円) | 月の夜間勤務手当(円) | 月の休日勤務手当(円) | |
一般行政職 | 275 | 52 | 147 | |
医師・歯科医師 | 40,367 | 381 | 1,450 | |
薬剤師・栄養士・放射線技師 | 2,122 | 222 | 205 | |
看護師・保健師 | 855 | 5,333 | 526 | |
保育士・福祉施設職員 | 408 | 518 | 215 | |
消防士 | 99 | 5,283 | 10,635 | |
小中学校教師 | 4 | 0 | 1 | |
高校教師 | 0 | 0 | 0 | |
警察官 | 9,386 | 6,731 | 7,154 |
なんとなくイメージ通りかもしれませんが、医師や看護師(公立病院勤務)、消防士、警察官あたりが、宿直・夜間勤務・休日勤務などの不規則な勤務に多く駆り出されていることが分かります。
ちなみに僕は県庁の一般行政職員でしたが、これらの手当は10年間の勤務で一度ももらったことがありません。(かなり限られた部署しかつくことはないですね)
おわりに
以上、国家公務員と地方公務員の残業時間・残業代でした。
忙しさ(と不規則さ)という観点で見ると、
国家公務員本府省、警察官、消防士、医師、看護師あたりが公務員の中で最もハードな部類の職場であると言えると思います。(責任面でのハードさは医師がトップだと思います)
一点注意をしていただきたいのは、上の残業代や残業時間は実態と異なるということです。
どういうことかと言うと、公務員は予算の範囲内までしか残業代は払われず、後はサービス残業になります。
残業代が出るのは、リアルに仕事をした分の半分くらいじゃないでしょうか。(忙しすぎる部署だと10%〜30%程度しか出ないというケースもあります)
一方、それはどの種類の公務員でもある程度共通だと思いますので、上記のデータの数字を比較すれば、概ねどの職種が忙しいか判断できると考えます。
(既に書いた通り、教師は少しイレギュラーです。部活動や採点の話を踏まえれば、残業代0円だから楽だとは決して言えませんよね。)
今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!