こんにちは、元公務員のシュンです!
いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!
今回は、海外の公務員事情をテーマに、ドバイの公務員の給料について調べました。
とんでもないですよ(笑)
ドバイの公務員の年収はなんと2000万、手取りも2000万!
早速結論から。
ドバイの公務員の月収はズバリ、
162万円
年収は、
1944万円
手取りは、
額面と同じ(=所得税、住民税非課税)
いやー凄いですね(笑)
↓以下、ドバイの情報をまとめたサイト「guide2dubai」より、職種別平均月収です。
引用 「guide2dubai」HPより(https://www.guide2dubai.com/living/expat-life/dubai-salary-and-pay-scale)
↑一番下のGovernmentが公務員です。1Dh=約30円なので、公務員は30円×54,000Dh=162万円ということになります。
俺もドバイで働こう!→無理です
公務員になれるのは1割程度の自国民だけ
ドバイの人口は300万人くらいいますが、そのほとんどが移民や出稼ぎ労働者です。
公務員になれるのは、1割程度、約30万人の純粋なドバイ人に限定されています。
一方、30万人のうち厳選された人が公務員になれるというわけではなく、そのほとんどの方が政府系機関で働いているようです。
=そのためドバイ人は皆収入が高い。世帯年収は約2600万円とのこと。
残りの270万人のうち、半分が非ドバイ人移民、半分は出稼ぎ労働者。
非ドバイ人移民の世帯年収は約1000万円とのことで結構豊かですが、出稼ぎ労働者はなんと年収約90万円。
公務員が豊かな裏側にとんでもない格差があるということが分かります。
そもそもドバイって?
ドバイとはUAE(アラブ首長国連邦)の中の首長国の1つです。
アメリカの〜州みたいなイメージですね。
ドバイはどうやって稼いでいるのか?
ドバイの主要産業は観光と金融
ドバイの主要産業は観光と金融です。
中東と言うとオイルマネーというイメージがあるでしょうが、UAEの中で石油がたくさん取れるのは首都でもあるアブダビ首長国です。
ドバイは大して石油が取れません。
そのため経済はアブダビに依存するところが大きかったのですが、そこから脱却すべく、画期的な施策をどんどん行うことで発展を遂げてきました。
有名なものとして
- 世界一の観光都市を目指した不動産への集中投資、不動産マネーの呼び込み
- 徹底した無税化による企業誘致(法人税0%)
といったものがあります。
結果として、観光業が非常に盛んになり、また、税のメリットに目をつけた多くの金融機関がドバイに拠点を置くようになっています。
政府の収入は石油、企業や観光客からの手数料、国民からの付加価値税
観光や金融が盛んだとは言っても、税金が無いのであれば、公務員に払うための具体的な収入源って何なのよ?と疑問に思う方もいるかもしれません。
一番大きなところとしては、ドバイが所属するUAEという国がレンティア国家と言って、王族たちがオイルマネーを国民にバラまき、恩恵を得た国民が忠誠を誓うような仕組みになっています。
そのため、実はドバイに限らず、UAE全体(アブダビやその他の首長国)の公務員の年収が高いんです。
さらにドバイの場合、法人税は無いですが、ビジネスを継続するには毎年更新料を払わなければならないとか、観光客向けにホテルでのレストラン代や宿泊料金にかなり高い手数料がかかったりします。
(→まさにこれはドバイが行ってきた施策による収入源ですね)
また、2018年からは付加価値税(消費税的なもの)が導入され、普通の住民も日用品購入などの際に5%の税金を払うようになっています。
王族たちが得るオイルマネー、企業や観光客からの各種手数料、国民からの付加価値税。
こういったものがドバイの収入源だということです。
ドバイから学べること
上でも書きましたが、自国民と出稼ぎ労働者には極端な格差があったり、2009年には政府が不動産の借入金返済猶予を求めたためにドバイショックが起こったりと、ドバイもいいところばかりだとは言えません。
しかし、何かを変えたいのであれば当然に痛みは付随します。
世界一の観光都市を狙って資本を大きく投下するとか、無税施策を打ち出すとか、他とは圧倒的に違う施策を行ってきたからこそ、ドバイはここまで成長をしてきたと言えます。
→何もしなければ、アブダビの石油収入のおこぼれに頼り続けることになり、将来的な石油資源の枯渇と共に衰退していったのは明らかでしょう。
その裏にはまさにドバイのリーダーであるムハンマド首長の決断があったわけです。
こうしたドバイの決断と行動には日本も学ぶべきところが多いと思います。
日本はそもそも連邦国家ではありませんし、国民性としても平等性を重んじるため、こんな大胆な施策が打てるかと言えば確かに難しい部分はあるかもしれません。
しかし、今後大幅に人口が減るのは確実であり、それに伴い経済も衰退していく可能性が高い以上、既存の枠に縛られない思い切った施策を打つことが日本における切り札になります。
(移民施策などは既に時遅しという感がありますが)
あとはそれを本当にヤバくなってからやるのか、それとも人口を考えればヤバくなることは分かっているのだから早いうちからやるのか、問題はトップたちの「覚悟」だろうなと思います。
おわりに
ちなみに、ドバイは医療費や教育費も無料です。(これも自国民限定です)
ドバイがずっと発展し続けるとは言えないでしょうが、世界は広いですよね。
日本もこういう状況であれば公務員批判は起きないでしょうね(笑)
→その場合、労働者人口のほとんどが公務員だということになりますが。
今回も貴重なお時間の中で文章をご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
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