こんにちは、元公務員ブロガーのシュンです。
いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます!
今日のテーマは「台風19号から学ぶ公務員に欠けている視点」です。
先日全国に大きな被害をもたらした台風19号ですが、実は僕自自身がかなり被害の大きかった県に住んでいまして、妻の実家が僕の家に避難、翌日妻の家の駐車場は氾濫した川の泥で泥だらけみたいな状況だったので、かなり当事者意識を持って色々と情報収集に当たっていました。
その中で感じた行政の課題を書いてみます。
これから公務員を目指す方、現役の方にとって役に立つ視点を提供できればと思います。
本記事の内容
- 見せ方が下手クソすぎる
- 知らなければゴミ
見せ方が下手クソすぎる
今回言いたいことはこの一言に尽きます。
見せ方下手すぎ
ハザードマップの質は高いが・・・
今回の話は、水害や土砂崩れの地域を予測するハザードマップをベースに書いてみます。
今回これで安全とされながら被害に遭ってしまったところもあるようですが、ほとんどのところはこれの予測範囲内で済んでおり、非常に有用な資料であることは間違いありません。
僕も自分の家、妻の実家、僕の実家、妹のアパートとそれぞれマップを確認していましたが、被害が想定されていない自分の家と僕の実家は全く大丈夫で、被害リスクが高めの妻の実家は実際に被害が出て、被害リスクが低いけど想定されているという妹のアパートはギリギリ水が迫ったけどなんとか逃れたという感じでした。
つまり、データの質は高い
ということです。
自分の住んでいる家の被害予測が調べづらい
そんな質の高いハザードマップなのですが、当然我々(住民)からすれば、自分の家はどうなのか?というのをすぐ確認したいわけです。
しかしここにたどり着くまでがめちゃくちゃ分かりづらい。
僕の場合、主に2市のHPを見ていたのですが、
ハザードマップのデータがあるページに、なぜか県と国のハザードマップのリンクが置いてあって情報が一元化されていないので迷ったり、(→もちろんどのハザードマップも被害想定は同じ)、
ハザードマップのところにたどり着いても水害については「〜川流域」ごとにマップが作られているため、要は自分の家の住所だとどうなんだよ?というのがパッと分からなかったりしました。
知られない商品はゴミ
どんなにいい商品、質の高い商品であっても、その存在を相手に知ってもらえなければ商品を買ってもらうことは不可能です。
そんな商品は単なる自己満足、極論ゴミです。
しかし行政は、ここに目が行かない。
というのも、知ってもらう・買ってもらうという点に注力せずとも飯が食っていけるからです。
このため、今回の例のハザードマップのように、質は高くてもそのありかにパッとたどりつけなかったり、
もしくは、そもそもとして多くの住民からすれば知りたくもないような何の役にも立たない自己満足のような資料(しかしその内容はものすごく緻密)を作ったりします。
対応策は簡単
この対応策は簡単です。
住民側の目線で物事を考えることです。
例えば先ほど挙げたハザードマップでリンクが色々あって迷うという住民側の視点に立てば、
「災害時にサーバーがパンクする可能性もあるため、県と国のハザードマップへのリンクも置いておきます、しかし内容は全く同じです」
と一言添えればOKだということになります。
また、ハザードマップの水害が川ごとにしか出ないのであれば、住民が調べたがっている情報(要は自分の住んでいる家がピンポイントでどうなのか)を見つけるにはどうするかを分かりやすく注意書きしておけばいいだけです。
おわりに
今回は台風の話を例に話をしましたが、このことに限らず、見せ方が下手というのは公務員の一つの共通点です。
公務員はとにかく商品を作ることで終わってしまう傾向にあります。
作ることを成果として捉えているからです。
そしてそのやり方でも潰れません。
一方、ビジネスであれば商品を作り、お客様に商品を知ってもらい、買ってもらうことがゴールです。
それがないとお金が入らないので潰れるからです。
しかし問題は、潰れるか潰れないかではなく、行政にとっての最大のお客様は誰かを見ることです。
もちろん住民です。
彼らから税金をもらって生きている以上、そこに対し最大限のサービスを提供する必要があります。
その本質はシンプルで、実際にそれを使うお客様にとって役に立つのかという点を考えることだけです。
作ればいい、あとは県民だよりやら市民だよりやら新聞で周知しておけばいいという考えはさっさと捨てて、住民が本当に使いやすいものは何かについて考え抜くことが大切です。
今回お話を読んだ公務員志望の方、もしくは現役公務員の方であれば、ぜひ今回の話を参考にして、より良い業務につなげていただけると幸いです。
今回も貴重なお時間で最後までご覧いただきありがとうございました。